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茨城県水戸市

卸売市場再整備/荷さばき設計は年内/青果棟庇延長22年度着手/敷地拡張目指す

2021/08/28 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市は公設地方卸売市場(青柳町4566)の再整備を進めている。2021年度は事業費4億5900万円を措置。青果棟の庇を延長するとして年度内に実施設計をまとめ、22年度に西側の工事に着手する。青果買荷保管積込所の雨天対策に向けた基本計画を近く委託。10~12月には水産棟東側に整備する荷さばき所の設計委託を見込み、関係機関と協議している。敷地北側の用地拡張については22年度から用地取得を進めていき、23年度に造成設計に取り掛かる。

 公設地方卸売市場は1972年に開設。冷蔵庫、水産棟、青果棟、花き棟、関連商品売場棟、仲卸棟が配置。このほか管理事務所が入る中央棟がある。敷地面積は16万552㎡。再整備の19~23年度実施計画では、5カ年で概算事業費約37億円を見込む。

 トイレの改修では、水産低温買荷保管積込所(北側・南側)と中央棟(1階身障者用、2~4階)を実施する。22年度に設計、23年度に工事を計画。21年度については水産棟(1階北側・南側)と関連商品売場棟で実施。建築と管に分けて31日に一般競争入札を執行予定。

 庇の延長としては青果棟(東側・西側)と水産棟(西側)で計画。青果棟に関しては22年度に西側、23年度に東側を整備したい考えだ。年度内に㈱安達建築設計事務所(水戸市)が実施設計をまとめる。現況の庇は西側2・5m、東側4m程度で、いずれも6mに延長する。水産棟は22年度に設計、23年度に工事を実施する。

 また用地を拡張して青果部門の荷さばき所や加工施設、倉庫の整備を構想。市場北側の隣接地を確保するため、都市計画法の変更手続きに向けサンコーコンサルタント㈱(江東区)が基本計画をまとめる。2022年度から用地取得を進め、順調に行けば23年度に造成設計、24~25年度に造成工事、26年度の造成完了を目指す。

 現在使用していない旧㈱水戸食品問屋街第2店舗と常陽銀行出張所に関しては、22年度に解体する見込み。第2店舗はS造2階建て、延べ床面積2532㎡。常陽銀行はRC造2階建て、延べ床面積410・4㎡。銀行跡地については駐車場として利用する想定だという。

 駐車場の改修においては、22年1~3月に仲卸棟西側の駐車場改修を公告する。アスファルトで舗装面積3000㎡。側溝や区画線も施す。6カ月の工期を見込む。

 このほか青果棟保冷庫の冷媒更新をまもなく発注する。各棟の売り場におけるWi―Fi設備の導入工事を指名競争入札で年度内に発注する。仲卸棟では喫煙所の整備を計画。随意契約での発注となる見込み。


【写真=青果棟の庇を延長する】

青果棟の庇を延長する

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