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栃木県下都賀農業振興事務所

下都賀農振事業概要、圃整工10件9月発注、14地区に16億円、中谷91haで計画樹立へ

2021/09/01 日本工業経済新聞(栃木版)

 県下都賀農業振興事務所は、県営農業農村整備の今年度事業概要をまとめた。事業費は16億6166万円(繰越含む)で14地区の整備や調査を推進。農地整備の薬師寺・柴(下野市)は圃整工33ha、下稲葉(壬生町)は圃整工19haをそれぞれ5工区に分けて9月に発注。揚水機設置工事も1件ずつ11月頃に入札する。薬師寺・柴では調整池工事の発注を10月頃に予定。大谷東部(小山市)、部屋南部(栃木市)は実施設計を推進。調査は7地区。農地整備の上古山(下野市)で基礎調査に着手し、中谷(野木町)は計画樹立を予定している。(3面に各地区の概要)

 薬師寺・柴の今年度事業費は5億7800万円。圃整工は区域の東側を推進。第2工区5・5ha、第3工区7・2ha、第4工区8・7ha、第5工区6・5ha、第6工区5・6haに分けて9月に指名通知し、入札する予定。揚水機工事は1カ所。一般県道下野二宮線の南側でさく井工と併せて発注する。

 来年度以降に残る圃整工約16haの実施設計を11月頃に委託する考え。区域上流の畑地では来年度に埋蔵文化財調査を行い、2023年度に圃整工の実施を計画している。

 調整池は区域東側の市道2-23号線沿いに南北に分かれる形で設置。掘り込み式のブロック護岸で9000~1万立方mの容量で設計を進めている。面積は道路の南側が約1200平方m、北側が約4400平方m。調整池工事の施工範囲については掘削工を圃整工に含める方法などを検討している。

 下稲葉は5億1609万8000円。圃整工は北関東自動車道の南側で第1工区3・7ha、第2工区3・2ha、第3工区3・4ha、第4工区5ha、第5工区3・4haに分割。9月に指名競争で入札する予定。揚水機工事は1カ所。区域東側の北関東道南側でさく井工を含めて発注する。

 下稲葉の全体面積は196・5ha。圃整工は今年度末に約7割が完了する見込み。来年度からは北関東道の北側に移行。約45haの工事を推進していく。

 大谷東部(横倉、横倉新田、田間、武井)は西仁連川右岸の南北に細長い83・6haの圃場を整備。ほぼ全域に暗渠排水工を計画。事業期間は20~25年度、総事業費は約18億3200万円。事業に併せて新4号国道の北側に非農用地22・5haを創出。小山市が工業団地を計画している。

 今年度は換地原案作成や区域南側の圃整工43haの実施設計を委託済み。来年度の着工を目指している。

 石川排水機場(藤岡町石川)を改築する部屋南部は1億2284万5000円。実施設計を進めており、来年度からは国土交通省に施行委託する排水樋管工事を3カ年で進める計画。

 機場の工事は23年度にポンプやゲート、除塵機設備の製作を発注し、24年度に吸水槽や遊水地、吐水槽などの土木工事やポンプなどの設備据え付けを実施。25年度は場内整備、26年度は現排水機場の撤去を予定。φ600㎜の横軸斜流ポンプ2台を設置する計画。総事業費は26億390万円。

 田川の蟹川堰(下野市磯部)は上部工を現在と同じ鋼製自動転倒ゲートに更新。ゲートは幅19・4m×高さ1・4m×2門。今年度は右岸側のゲート更新工事などを発注しており、来年度に左岸側の下部工補修やゲート更新工事を発注する計画。

 永野川の押切用水堰(栃木市大平町榎本)は発注した左岸側護岸工事を仕上げ、今年度に事業を完了させる予定。

 調査は農地整備が4地区、水利施設が3地区。農地整備の上古山は約50haの基礎調査に着手。区域は壬生町や宇都宮市との行政境に近い姿川左岸の農地。

 来年度の事業着手を目指す中谷は約91ha。粟宮(小山市)は約25ha、塚崎・田間(同)は約50haの計画設計を推進。粟宮は来年度、塚崎・田間と上古山は23年度の計画樹立を想定。

 巴波川の亀の子堰(小山市)は全面改築に向けた計画設計。事業化は23年度を見込む。

 国営栃木南部土地改良事業関連の生井(小山市、野木町)は東部幹線排水路3100m、穂積(小山市)は西清水川支川排水路710m、品川幹線排水路265m、東清水川排水路1000mの計画設計を推進していく。

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