記事

事業者
茨城県茨城町

基本設計3000万計上/新文化的施設の整備で/プロポ視野に年度内委託

2021/09/04 日本工業経済新聞(茨城版)

 新しい文化的施設の整備を進める茨城町は、年度内に基本設計業務を委託する。9月の補正予算案に基本設計費3000万円を計上。可決されればプロポーザルを含めた発注方法を検討する。実施設計については2022年度の委託を視野に入れている。24年度の本体・外構工事着手に向け、実施設計をまとめていく計画。建設地は庁舎に隣接する中央公民館大ホール棟の解体跡地。延べ床面積3000㎡を想定する。既存建物については、23年度にも解体工事に着手したい考え。

 新しい文化的施設は、町役場西側の中央公民館大ホール棟(S造+RC造平屋、床面積1047・32㎡)を解体し、計約9350㎡の敷地に建設。25年度中の供用開始を目指している。

 施設には、ホール機能、活動支援機能、交流促進機能、施設運営機能の4機能を盛り込む。

 ホール機能(約1600㎡)に、合唱や演奏、演劇などの文化活動や大規模な式典に対応できるよう、多目的ホールやホワイエ(ギャラリー)、楽屋などを設置。

 活動支援機能(約400㎡)では音楽練習室や軽運動場、会議室、和室を設置。交流促進機能(約400㎡)にはエントランスやラウンジ(飲食スぺース)、屋外広場を設ける。施設運営機能(約600㎡)においては事務室やキッズルーム、調理室を整備。

 また、車いす専用駐車場や自動車充電スタンドを備える。さらに、環境面への配慮として、太陽光発電システムの設置による再生可能エネルギーの活用や、省エネルギー設備による環境負荷低減、雨水貯留槽の設置についても検討していく。

 概算事業費は全体で26億円に設定。内訳を見ると、本体20億円、外構2億、解体・造成8000万円、設計費1億6000万円(うち3000万円が基本設計)、調査費1000万円、備品購入費1億5000万円を充てる。

 文化的施設整備事業は、中央公民館が東日本大震災で大きな被害を受けたことを踏まえ、新たな文化的施設を整備するもの。当時は建物の規模をSRC造(一部S造)延べ5500㎡、ホールの座席数を800席程度と想定していた。しかし事業を進める中で、建築コストの高騰が想定より大きくなったため事業を中断。17年度末から事業を再開した。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら