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栃木県塩谷南那須農業振興事務所

塩谷南那須農振、那珂川の堀抜用水堰改築、水路やゲート位置変更を検討

2021/09/04 日本工業経済新聞(栃木版)

 県塩谷南那須農業振興事務所は、那珂川の堀抜用水堰(那須烏山市旭2丁目)の改築計画の検討を進めている。導水路の付け替えやゲートの位置を変更する工事を想定。今年度に計画を固め、来年度の事業着手を目指している。

 堀抜用水堰は主要地方道那須黒羽茂木線興野大橋の下流右岸に設置された取水ゲート2門の堰。受益面積は36ha。那珂川が東へ蛇行しはじめる場所で流木などの漂流物が溜まりやすいため、漂流物の流入を防ぐ網場が設置されている。

 開閉操作はゲート上部で実施。設備が老朽化していることに加え、洪水時には水位が上昇して操作ができなくなる構造。河川を管理する国土交通省常陸河川国道事務所から施設の改善指示を受けており、農業用河川工作物応急対策事業の適用が見込まれる。調査に着手した19年度には概算事業費3億円を試算した。

 今のところ、導水路の位置を変更して漂流物が導水路に入り込まないようゲートの位置を前に移す工事を計画。現在の導水路やゲート施設は廃止する方向で検討している。今年度の計画設計業務は八汐コンサルタント(宇都宮市)が担当している。

 改築事業により取水ゲート操作の円滑化と洪水による災害の未然防止を図る。順調ならば2022年度に実施設計を委託。23~24年度の2カ年での工事施工が見込まれる。

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