国土交通省は、公共工事における建設キャリアアップシステム（ＣＣＵＳ）の活用・普及促進に向けた地方自治体と建設業団体等のブロック別連絡会議を開催する。各ブロックのＣＣＵＳ活用・取り組み状況を踏まえて情報共有・意見交換を行い、都道府県等が発注する公共工事での利用促進を図ることが狙い。９月中に地方整備局ごとに連絡会議を設けた上で、10月以降、現場見学会を開催して各地域で進むモデル工事の現場を実際に見てもらう。来年２月には、連絡会議や現場見学会で出た意見・論点を整理し、新たなＣＣＵＳモデルとなる現場事例を共有した上で、各都道府県における今後の取り組み方針をまとめ、来年度以降の発注につなげていく。

　ＣＣＵＳの本格運用から２年が経過し、公共工事では国交省直轄のＷＴＯ対象工事における義務化モデル工事等の実施や、各地方自治体発注工事での加点評価、モデル工事実施等のインセンティブ措置の導入など、一定の利用が進んできているため、今後は地域の公共工事発注者と元請け事業主が相互に連携しつつ一層推進し、さらなる利用促進を図る考え。

　連絡会議の参加者は、国交省本省のＣＣＵＳ担当部局、地方整備局の建政部・企画部・営繕部等、管内都道府県・指定都市、日本建設業連合会、各都道府県建設業協会、全国中小建設業協会、勤労者退職金共済機構建設業退職金共済事業（建退共）本部の担当者を想定する。

　１回目の連絡会議では、ＣＣＵＳの現状やモデル工事現場の状況、管内各発注者の取り組み、建設業団体の状況、建退共のＣＣＵＳ電子申請方式の導入と適正履行の強化などについて情報を共有し、意見を交わす見通しだ。