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群馬県企業局発電課

四万発電所で下期に5件工事発注

2021/09/28 群馬建設新聞

県企業局発電課は、四万発電所(中之条町四万字湯原1204)で進めている設備のリニューアル事業について、5件の工事を年内までに公告および指名通知する。うち、放水口で行う門構築造工事については近く指名通知を予定。残る4件はそれぞれ水車発電機更新と水圧鉄管工事、発電所躯体更新、導水路改修を中心とした工事で、年内の公告を目指している。主要な工事は2021年度中に発注し、24年度までの完成を見込んでいる。

近く指名通知する放水口の工事は、放水口へゲートを設置するにあたって門構を整備するもの。設置するゲートはステンレス製で、幅2・6m×高さ1・78m規模となる。ゲートの製作・据え付けについては指名通知済みで、きょう28日に開札する。

水車発電機の更新は7月に総合評価落札方式の一般競争入札を公告したが、参加者がいなかったため再公告を予定。参加しやすいように条件を変更して、年内に再公告を予定している。設置する水車発電機は最大出力4970kWの縦軸フランシス水車に更新する。

水圧鉄管は約200m、φ1m~1・5m規模で撤去と製作、据え付けまでを行う。発電所の直上にある水槽の除塵機と制水ゲート、排砂ゲートの更新、余水管約200mの設置なども一括しての発注となる。

<発電所の躯体工事は発電機を設置している部分の更新を中心に計画。水槽の一部や水圧鉄管を支えるアンカー部分の更新も予定している。このほか、水圧鉄管沿いにケーブルクレーンの設置および撤去、現在の水車発電機や受変電設備など発電所の各種設備の撤去も行う。さらに、余水路の改良工事として発電所付近で減勢工を設ける工事なども合わせて発注する。

導水路の改修は、老朽化している約1500m区間で実施する。主要部分の断面は幅1・8m×高さ2・2mで巻き立てにより対応する。

発電所のリニューアル事業は、施設の老朽化対応と電力固定価格買取制度(FIT法)の適用を目的としている。設計は北電技術コンサルタント(富山県富山市)が担当した。21年度はこれまでに、放水口水門扉製作据付工事を指名通知したほか、取水堰の水門更新工事を公告済み。これから公告・指名通知する5件の工事で、リニューアル事業の主な工事は全て発注済みとなり、24年度までに各種工事を進めることとなる。

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