記事

事業者
栃木県真岡土木事務所

真岡土木 茂木の砂防事業、上神井、北向は崩落土砂防護柵、上郭内、河又関根で堰堤整備

2021/09/28 日本工業経済新聞(栃木版)

 県真岡土木事務所は、茂木町の通常砂防事業で上郭内と河又関根-1に各砂防堰堤1基の整備、急傾斜地崩壊対策事業で北向ⅡA(青梅)と上神井2号(神井)に崩落土砂防護柵の整備を計画している。上郭内と河又関根-1は砂防指定地の申請を進め指定後に用地補償に入る。北向ⅡAは急傾斜地に指定済みで早ければ今年度末に一部区間の工事を発注する見通し。上神井2号は急傾斜指定地の申請を進める。

 上郭内の砂防堰堤は、本堤工が堤長83m、堤高9m。副堤工は堤長27m、堤高6m。管理用道路工事に向けた用地測量と物件調査を篠原設計(真岡市)に委託。5月に地元住民と境界立ち会いを実施している。今年度事業費は補正を含め5000万円。全体事業費は2億7000万円。

 上郭内地区は、流域面積0・017平方㎞の土石流危険渓流。被害想定区域には防災拠点の町役場や広域避難場所の町民センター、人家92戸が立地する。

 渓流内は不安定な土砂が堆積しており、豪雨で下流に土砂や立木が流出するおそれがある。砂防堰堤や流木補足工を整備することで流出土砂や流木を抑止する。

 河又関根-1は本堤工で堤長56・5m、堤高14mを計画。今年度事業費は補正を含め4700万円。7月に用地測量と物件調査をヤマト設計(真岡市)に委託し、地元説明会を書面で開催した。今後、境界立ち会いを予定している。全体事業費は1億5000万円。

 河又関根地区は、流域面積0・025平方㎞の土石流危険渓流。砂防堰堤と流木補足工を整備し、流出土砂や流木を抑止する。保全対象は一般県道山内上境線の延長266m区間と関根公民館、町重要文化財の金蔵院、人家11戸。

 上神井2号は延長200m、高さ3mの崩落土砂防護柵を整備。急傾斜指定地の申請を進めるとともに、今後は用地測量と物件調査を発注する見通し。今年度事業費は補正を含め1億3000万円を計上した。

 保全対象は人家12戸(特別警戒区域内9戸)と1級河川神井川の延長40m、町道250m。整備箇所は平均がけ高24m、斜面平均勾配34度の急傾斜地で斜面が崩落した場合、人家などに著しい被害を及ぼすおそれがあるため早急な対策が必要。

 2019年度に事業に着手し、測量を三進(高根沢町)、地質調査を中央土木工学研究所(宇都宮市)、詳細設計をオリエンタル技術開発(栃木市)に委託。来年度以降は崩落土砂防護柵工と立竹木補償を予定している。全体事業は2億8000万円を見込んでいる。

 北向ⅡAは延長200m、高さ4mの崩落土砂防護柵を計画。今年度事業費は補正を含め2500万円で、6月に用地測量を真和技研(真岡市)に委託。今後は物件調査を発注する見込み。

 これまで地質調査をパスキン工業(宇都宮市)、詳細設計を大日本コンサルタント(東京都千代田区)に委託。来年度以降は崩落土砂防護柵工と立竹木補償を実施する方針。全体事業費は1億8600万円。

 対象の青梅地区は平均がけ高17・3m、斜面平均勾配38・9度の急傾斜地。保全対象は人家10戸。人家の被害を防ぐため斜面への早急な対策を講じる。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら