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茨城県水戸市

大型の設備工は年内/22年度石川小長寿命化へ/文化を支える施設①水戸編

2021/09/28 日本工業経済新聞(茨城版)

 秋は読書や芸術などさまざまな活動をしやすい季節だ。学校や公民館など地元の文教施設は住民の活動にとって重要な文化拠点と言える。本紙は文教施設の関連事業を追い、きょうから地域ごとに全5回で連載する。第1回は水戸市内の学校や高齢者福祉施設についてまとめた。学校長寿命化や校舎増築、西部いきいき交流センター建設といった大型事業では、電気、給排水、空調の設備工を年内にそれぞれ公告していく。2022年度は石川小の長寿命化に着手する。


 市は学校施設の整備を重点的に進めている。年度内に計画する長寿命化や増築について、電気、給排水、空調など設備工を年内に公告する見込み。酒門小(2期)の長寿命化、笠原小(2期)・吉沢小の増築に関して、建築工は公告済み。10月19日にそれぞれ一般競争入札を執行する。渡里小に関しては東洋工業・西山工務店・関口工務店JVが施工。

 22年度には石川小学校(石川4―4035)の長寿命化改良工事を計画している。普通教室や特別教室で構成される6―4棟など4棟、計5548㎡が対象。実施設計を㈱パル綜合設計(水戸市)が年度内にまとめる。22年度に仮設校舎の賃貸借を発注し、移転完了後に長寿命化工事に入るという。

 学校施設長寿命化の内容としては外壁の補修、塗装の更新、電気・水道などインフラの更新、中性化対策、トイレ洋式化を行う。さらに給食の運搬や障害者が利用できるエレベーターの新設を想定する。

 校舎の増築では、10~12月に電気、給排水、空調を一般競争入札、都市ガス設備を随意契約で発注する。工期として笠原小(2期)では10カ月、吉沢小では12カ月をそれぞれ見込んでいる。

 このほか西部いきいき交流センターの建設について、12月ごろに電気、給排水、空調設備工を公告していく。工期を15カ月と設定している。旧河和田保育所跡地にRC造2階建て、延べ床面積は約1450㎡(ピロティ部分除く)を建設する。建築工に関しては10月19日に開札予定。23年度中の供用開始を目指して進めていく予定を立てている。

 13日の定例市議会では、渡辺政明議員(魁、水戸)が会派を代表して質問。渡辺議員は「約7割の学校施設が築後30年を経過している」と指摘し、学校施設の整備に向け整備実績や今後の整備計画について訊ねた。

 答弁の中で市は、今後について「校舎および屋内運動場の長寿命化改良事業を次期総合計画に位置づけ、学校施設の整備を計画的に推進してまいる」と答えた。また、老朽化した学校施設の修繕に関して「今後2年から3年度以内を集中対策期間として位置づける」とした。


【写真=長寿命化する石川小】

長寿命化する石川小

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