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【鉄道河川橋梁】被災防止へJRに総点検の実施要請

2021/09/29 本社配信

 激甚化・頻発化する豪雨災害を踏まえ、国土交通省は鉄道橋梁のさらなる安全性向上を図るため、JR各社が参加する河川橋梁対策の検討会を設置した。28日に初会合を開き、赤羽一嘉大臣が河川橋梁の総点検実施を要請するとともに「被害を未然に防止するための適切な対策を講じることを、経営上の最優先課題に位置付けていただきたい」と求めた。

 検討会は、国交省の水管理・国土保全局や鉄道局の幹部、JR6社(北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州)の社長で構成。初会合では、河川橋梁の被害状況や今後の進め方を確認した。

 近年の豪雨災害では、河川に架かる鉄道橋梁の傾斜や流失といった被害が毎年のように発生している。JRの河川橋梁に限っても、ここ2年間で想定を超える大雨や洪水によって橋桁が流されたり、橋脚が傾斜する被害が8件起きている。

 国交省では本年6月に、河川橋梁が被災する主な要因である洗掘に対する検査方法や健全度の判定方法、具体的な検査方法の考え方などを示した、鉄道河川橋梁における維持管理の手引きを新たに作成したところ。赤羽大臣は「5000カ所以上あるJRの河川橋梁において、新しい手引きの考え方に基づき改めて総点検を実施して、点検結果を踏まえた対策を、スピード感を持って進めていただきたい」と要請。点検に際しては、河川の関係からも情報を提供するなど「国交省全省を挙げて必要な支援を行いたい」との考えを伝え、理解・協力を求めた。


【写真=赤羽大臣がJR6社の社長へ直接要請した】

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