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栃木県芳賀町

芳賀町、海洋センター月内に公告、工費1.4億円 建築A級単体を想定

2021/10/13 日本工業経済新聞(栃木版)

 芳賀町は、町B&G海洋センター(与能1140)のプール天井全面改修工事の一般競争入札を月内に公告する。11日開会の臨時議会に工事費1億4092万3000円、工事監理費539万円の補正予算を上程し議決された。11月中に落札業者を選定。12月議会に工事契約を諮り、議決後の12月中旬に本契約を結ぶ予定。標準工期は6カ月。2022年6月中の工事完了を目指し、7月からのリニューアルオープンを見込んでいる。

 入札公告は、単体業者の町格付けA級を想定。多くの業者を募りたい考えで地域要件を関東地区まで広げる方向で調整している。

 改修するのはプール棟の面積1197平方mの天井。工事では既存のS造ボルト吊り特定天井を撤去し、下地鉄骨一体型に改修。躯体の鉄骨に軽量鉄骨を打ち付け、アルミの波板とグラスウールを設置する。

 下地鉄骨一体型で採用する波板はR曲面のプール棟屋根に対し、曲面加工が可能で見た目に違和感なく施工できる。波板上に設置するグラスウールは吸音性、密閉性が高くプールからの湿気も入りづらいため、鉄骨材の腐食を防ぎ屋根構造体の耐久性も上がる。

 町は設計段階で下地鉄骨一体型と天井撤去、幕天井、軽量天井、落下防止ネットの5案から比較検討。それぞれのメリット、デメリットを勘案し総合的に判断。安全性に優れ落下の可能性が最も低く施設の長寿命化にもつながる下地鉄骨一体型を選択した。設計業務は松田平田設計(東京都港区)が担当。

 海洋センターは1998年2月にB&G財団が建設し、町に無償譲渡した建物。RC造一部S造2階建て延べ床面積2445平方m。

 東日本大震災や経年劣化の影響でプール棟の吊り天井で亀裂が発生。目視調査も実施し、不具合が天井全体に広がっていると予測した。

 町は利用者の安全安心を考慮し、海洋センターを休館。休館期間中に全面改修を行うことにした。

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