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国土交通省宇都宮国道事務所

宇都宮国道、矢板大田原バイパス、幅員決め都計変更へ、矢板拡幅の橋梁構造変更

2021/10/15 日本工業経済新聞(栃木版)

 国土交通省宇都宮国道事務所が所管する国道4号矢板拡幅は1級河川内川の氾濫高さの見直しを受け、架け替える内川橋等の構造変更に伴い、事業費が18億円増額となる。4号矢板大田原バイパスは道路幅員が確定し、都市計画変更手続きを進めていく。

 これら4号の2事業は、第2回関東地方整備局事業評価監視委員会に報告。再評価が審議され、現計画での事業継続が承認された。矢板拡幅は内川の浸水想定区域図が発表になり、縦横断線形を見直し道路の計画高を変更する。

 事業区間6・5㎞には内川橋のほか江川橋と矢板新橋の計3橋梁があり、4車線拡幅に伴い架け替える。橋梁詳細設計は、東京建設コンサルタント(東京都豊島区)が担当しており、年内を目途に諸元をまとめる。

 現在の内川橋は74・46m、江川橋が54・36m、湧水を渡河する矢板新橋が36mで、3橋梁の幅員は2車線分の11m。

 縦横断線形の見直しは、現在実施中の道路詳細設計で検討。検討に当たっては内川の氾濫を想定した縦横断線形の見直しに加え、架け替えに伴う仮設道路設計、電線共同溝設計との整合性や重力式擁壁など小構造物の検討を進める。道路詳細設計は復建技術コンサルタント(仙台市青葉区)、電線共同溝設計をセントラルコンサルタント(東京都中央区)が担当している。

 矢板拡幅は、矢板氏家バイパスの北進に続く矢板市片岡の東北自動車道片岡ⅠCから針生の6・5㎞の4車線化拡幅事業。2020年度末の用地取得率は6%で、工事は事業区間南端の前岡地区を対象に23年度の着手を検討している。

 標準幅員は22mで、交通渋滞の緩和、交通安全の確保、地域産業の支援、災害時・緊急時の速達性の向上が期待されている。総事業費は今回の見直しにより218億円となった。

 矢板大田原バイパスは、矢板拡幅から続く矢板市針生から那須塩原市三区町までの7・9㎞。南側の土屋交差点付近から北西側に分岐し、現道と一般県道関谷上石上線が分岐する上石上交差点まで5・3㎞がバイパス。上石上交差点から那須塩原市の二区交差点まで2・6㎞は現道を拡幅する。

 バイパス区間には、JR東北本線を横断する跨線橋(L175m)、江川(L42m)と箒川(L226m)を渡河する計3橋梁を計画している。幅員は一般部が22m、交差点部を25mで計画。これまでの測量設計で法線を決め、事業範囲を確定した。

 事業化は19年度で、物流生産性の向上や現道の安心な生活空間の確保、救急搬送時間の短縮が期待されている。総事業費は400億円。

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