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群馬県伊勢崎市

伊勢崎市が卸売市場について協議継続

2021/11/09 群馬建設新聞


伊勢崎市は卸売市場(日乃出町702)について、市有財産無償賃貸契約を結ぶ企業の伊勢崎地方卸売市場と、施設整備に向けた調整を行っている。市場は1981年に開設した施設で、耐震性不足および老朽化への対応が課題となっている。貸付期間が満了を迎える2022年6月を前に、企業側は向こう10年間の継続利用を希望する申出を行った。両者で施設整備の方針を詰め、費用負担などを調整し、年度内に今後の在り方について合意形成を図る。

卸売市場は04年に民営化され、同企業が管理運営をしている。土地および建物は旧公設地方卸売市場として市が所有。22年6月30日までの期間で無償貸付となっている。

事務所機能など市場の中心的な建物となる水産・青果中央棟がS造3階建て、延べ床面積1万5877・55㎡。このほか◇倉庫棟839・88㎡◇水産冷蔵庫棟836・4㎡◇塵芥集積棟84㎡◇水産加工棟303・9㎡-を備える。中央棟で耐震診断を実施したところ、Is値不足が確認された。

整備後40年程が経過することから、全体的に老朽化が著しい。施設維持に向けて、当初は耐震補強を軸に協議を進めてきた。現在ではPFI手法を用いた建て替えの案も挙がっている。市場の関係者は「建て替えを行った方が、施設規模のコンパクト化や、HACCPなど食品衛生を意識した施設導入などが期待できる。老朽化した施設を耐震化するよりもメリットは大きい」と話す。

いずれの手法を用いたとしても費用負担の部分が協議をまとめる上での焦点となる。貸付期間満了は迫っており、協議の行方に注目が集まる。

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