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足利スマートIC準備会開く、初会合で事業化へ始動

2021/11/27 日本工業経済新聞(栃木版)

 足利スマートインターチェンジ(仮称)設置に向けた「第1回準備会」が26日、足利市役所特別会議室で開かれた。会長に大和田宣雄国土交通省宇都宮国道事務所計画課長を選出し、委員会は12人で構成する。事務局は市都市計画課と宇都宮国道計画課が担当する。

 早川尚秀市長は「観光周遊路形成、災害時避難・復旧経路や早期の経済活動再開、足利赤十字病院を中心とする広域医療体制の充実のほか、立地企業の振興、生活利便性の向上、移住定住の促進、地域活性化といった波及効果が高い。早期事業化を目指す」と抱負。

 井上啓宇都宮国道事務所長は「2004年度から導入したスマートICは管内34カ所、県内では3月に供用した矢板北を含め4カ所が開通している。市と協力し、国が調査検討の一部を担うことで計画的かつ効率的に進むよう支援したい」と述べた。

 市幹部、国交省、東日本高速道路、県県土整備部、県警察本部の関係者が出席。国交省は8月、足利スマートICを準備段階調査箇所に採択。国直轄の概略検討、詳細検討調査を経て地区協議会が実施計画書を提出。国が新規事業化、整備計画決定、連結を許可する。

 概略検討は社会便益や利用交通量、位置と構造、周辺道路整備計画を調査。詳細検討はICや周辺施設の詳細設計、整備費用と負担区分、管理運営方法を検討する。スマートIC設置計画地は北関東自動車道を東西に挟む三重・山前地区の明かり区間。

 市と県は10月27日、スマートICへの新設アクセス路となる都市計画道路3・5・106号通7丁目大前線の役割分担の覚書を締結した。東側のさいこうふれあいセンターから北関東道交差部を含む2・7㎞を県道に認定し、うち交差区間の1・1㎞を優先整備。

 市は県道から西進する1・8㎞区間を整備。県の7丁目大前線の優先整備区間の整備に併せ、市は東西幹線の市道三重小俣通りに接続する市道五十部町4号線と市道山下五十部通りの機能を強化。現段階のスマートIC最短の供用開始は28年度を見込む。

 足利ICと太田桐生IC間は10㎞あり、岩舟JCTと高崎JCT区間内で最大の間隔(平均は4・9㎞)。中間部に足利スマートICを設置し、広域交通網と地域交通網を連結。道路ネットワークの強化を図り、市西部地区の振興の核とする。

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