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栃木県宇都宮土木事務所

宇都宮土木、14.5m確保し線形改良、年度末に道路詳細設計

2021/12/03 日本工業経済新聞(栃木版)

 県は、上三川町上蒲生の主要地方道宇都宮結城線1600mの拡幅と線形改良に乗り出す。区間は北をライスセンター前の町道との交差点付近から新4号までで、このうち上三川北小学校前後800mを重点整備区間として対策を実施する。計画幅員は14・5mで、車道3・25m×2,自転車通行帯が1・5m×2、歩道は両側に2・5mを計画した。

 県宇都宮土木事務所によると、今年度は路線測量を実施し、成果を踏まえ年度末にも道路詳細設計を発注する見通しを示した。路線測量は南北に等分し、北側の800mを東亜サーベイ(宇都宮市)、南側800mは宇都宮測量(同)が担当する。

 同地の宇都宮結城線は1次改良を完了し、南側800mは都市計画区域として用途指定され、幅員18mで都市計画決定している。事業化に向け22年度にも県都市計画審議会に諮問し、幅員を変更する見通し。現況幅員は南側が片側歩道の10~12m、北小学校前後の北側は植樹帯を含め、両側歩道の16mで整備した。

 整備は北小学校付近で連続する急カーブを是正し、交通事故を抑止する。18年度には小学校に車両が突っ込む事故が発生。県はカーブ注意の看板、路面のカラー舗装など注意喚起や路面標示によるスピード抑止策など対策を実施してきた。

 抜本的な対策に舵を切ったのは、地元などの要望を受け20年度から。20年度には平面図化と概略設計をシー・アイ・エス(同)でまとめ、地元説明会を踏まえて今年度に路線測量、9月補正で道路詳細設計費を予算化した。

 重点区間の800mには、農業用排水に利用されている普通河川赤沢川が並行して流れ、同県道が2カ所で渡河する。線形改良に伴い付け替え整備が見込まれ、分水施設の水門など再整備を検討していく。渡河箇所の北側はボックス工、南側は橋梁形式の赤沢橋でワンスパンのRC床版。

 道路詳細設計で縦横断線形を検討し、架け替えが必要と判断すれば、橋梁詳細設計を22年度以降に発注する見通し。また、北小学校前には歩道橋が架設され、道路詳細設計で再整備や移設などの検討を行う予定。

 新4号までの1600m区間には、1級河川武名瀬川を渡河するサイヤ橋が架設。同橋はワンスパンのPC床版で、拡幅に伴い架け替えや現橋の継ぎ足しなどの整備手法を検討していく。

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