市原市は、公募型プロポーザル方式により旧市原ショッピングスクエアビル(旧イトーヨーカドー市原店他)の利活用計画策定業務を委託する。
企画部企画調整課都市交流核推進室(℡0436-23-9820)で8月3日(17時必着)まで参加表明書の提出を受け付け、同10日に参加資格の可否を通知。参加資格を得た者に対しては8月20日を期限に企画提案書の提出を求め、同23日のヒアリングを経て8月末までに委託先を特定し、契約を結ぶ。履行期間は2013年1月31日まで、予算額は599万8000円(消費税込み)。基本的な利活用の方針が固まりしだい、事業者募集の準備に入る。
同ビル(市原市五井中央西2-24-8)は、五井駅の北西約500mに位置。土地は市有地で、建物についても今年3月に譲渡を受け、市の所有になっている。イトーヨーカドー市原店を核テナントとして、同市の商業核として機能してきたが、10年5月にイトーヨーカドーが閉店し、翌11年2月までに全テナントが撤退。
その後、後継テナントも見つからず、現在に至っている。現在の状況が続くと中心市街地の空洞化がさらに進行することが懸念されるため、商業施設の枠組みにとらわれず、多くの来訪者を呼び込み、「中心市街地に交流と賑わいをもたらす施設」として再生させるため、市が有効な利活用計画を策定することにした。
プロポーザル参加の要件は、12・13年度市原市入札参加資格者名簿(測量・コンサルタント部門)に登載されていること、過去15年間に既存施設の再利用計画の策定に関する業務、あるいは総合計画やまちづくり計画の策定に関する業務の受注実績があること-など。
企画提案書では、①提案者の実績及び業務への体制②中心市街地活性化に対する考え方③当該施設のマネジメント及び改修工事に対する考え方④利活用で見込まれる効果に対する考え方⑤ヒアリング(市の考え方に対する理解度及び業務に対し、成果を上げる意欲の有無)を評価基準とし、提案内容の実現性を重視して評価を行う。また、評価点が同点の場合は、③、②、④、⑤の順序で評価点が上位の提案を上位者とする。
利活用計画の項目は、①当該施設に配置する公共施設(行政機能を含む)及び民間施設とそれによる効果(レイアウト図作成含む)②施設管理手法の提案(直営・委託・PFIなど)③利活用にあたり必要となる、建物及び設備の改修計画とそれにかかる経費④利活用に伴う駐車場設置の可能性とそれにかかる経費⑤利活用に伴う法的諸問題の整理⑥妥当な貸付料の検討(専有スペース・共有スペースの取り扱い等)⑦テナントの入居の可否判断に必要な事項(テナントの種類・テナントの配置レイアウトなど)⑧貸付条件の提案(建物及び設備の改修主体・貸付期間・光熱水費の取り扱い・貸付期間更新の取り扱い・その他必要な条件)⑨その他、中心市街地活性化に必要となる事項の検討などで、複数案を市に提示し、各案のメリット、デメリットを整理する。
敷地の合計面積は1万180.82㎡。対象となる商業ビルは1976年6月に建築されたもので、規模はS・RC造地下1階地上6階建て、陸屋根、延べ2万5863.64㎡で、各フロア面積は地下1階1454.76㎡、地上1階6153.63㎡、2階5945.06㎡、3階4753.61㎡、4階3674.77㎡、5階3411.25㎡、6階470.56㎡。
ほかに、付属棟として店舗(旧マクドナルド市原店、80年3月築、87年12月増築)S造2階建て、陸屋根、延べ181.76㎡(1階96.25㎡、2階85.51㎡)と、機械室(76年6月築)S造地下1階地上平屋建て、陸屋根、延べ73.62㎡(地下1階37.35㎡、地上1階36.27㎡)の2棟があり、これらを合わせた総延べ床面積は2万6119.02㎡。