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栃木県鹿沼土木事務所

鹿沼土木、交差点改善し1200m改良、用買進め仮設路発注へ

2022/01/07 日本工業経済新聞(栃木版)

 県鹿沼土木事務所は、鹿沼市深程の主要地方道栃木粟野線と、同県道から一般県道深程楡木線が分岐する深程交差点を含む1200mの改良事業で、用地調査や用地補償を進め、初弾工事として宮前橋架け替えに伴う仮設路の発注を目指す。仮設路は現道東の下流側に切り回し、延長が106m、仮橋は22mを計画。仮設路設置に伴い交差点が東に10m程度移設する。

 交差点南側で1級河川宮ノ入川を渡河する宮前橋は架け替えを決め、新橋を橋長16・4m、上部形式にプレテンション方式PC中空床版桁、下部工は直接基礎逆T式橋台2基の斜角68度の斜橋で設計をまとめた。交差点と橋梁設計は、オリエンタル技術開発(栃木市)が担当した。

 事業区間は、南を栃木粟野線が宇都宮西工業団地に西側からアクセスする交差点付近から、北は深程交差点影響部まで1000mに加え、深程楡木線の交差点影響部の200mを合わせた1200m。深程交差点の県道3カ所には右折レーン3mを設置する。栃木粟野線の現道は6・5~8m程度で、計画では幅員11mに拡幅し、片側歩道2・5mを確保する。

 宇都宮西工業団地入口交差点は高台になり、深程交差点は1級河川思川の氾濫原に位置することから、高低差に起因する現道は緩やかなカーブを描く狭あい区間となっている。深程交差点付近には集落が張り付いており、橋梁部を除く一般部には歩道が設置されていないことから、朝夕の混雑時には歩行者・自転車と自動車などが錯綜。大型車両の混入率も高く、通行の危険性が指摘されていた。

 県は国庫充当を視野に、15~16年度に線形を改良するため調査に着手。路線測量や道路詳細設計を進めてきた。一般部の道路詳細設計は栃木県用地補償コンサルタント(栃木市)が担当した。

 現在の宮前橋の橋長は15・7m、歩道を含む幅員が8・7m。上部形式はPCプレテンT桁、下部工は直接基礎逆T式RC橋台2基で構成。1979年に架設され、42年が経過し老朽化している。深程交差点に近接していることから右折レーンを設置するため、床版が台形上の形状になり、上下部の継ぎ足しによる現橋利用ではなく、架け替えを決めた。

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