記事

事業者
国土交通省

【週休2日】直轄の維持管理工事は現場閉所を基本に検討

2022/01/12 本社配信

 国土交通省は、直轄の維持管理工事における週休2日の取り組みとして、2022年度から週休2日の交代制モデル工事の対象を全ての通年維持工事に拡大する。また、現場閉所と交代制をいずれも選択できる場合は、「工期設定指針」に基づいて工期を適正に設定した上で現場閉所を基本とし、やむを得ない場合に交代制とする方向性を検討している。やむを得ない場合の判断は、発注者側が該当する工事・工種の類型等を示す見通しだ。

 直轄土木工事において、19年度に試行を始めた週休2日の交代制モデル工事は、20年度に423件を公告し、除雪工事を含めて243件で実施された。21年度からは交代制により必要となる現場管理費について、新たに補正係数を設定したところ。22年度には全ての通年維持工事に対象を拡大(発注者指定)し、23年度からは閉所困難な全工事に拡大する予定。

 維持、修繕、災害復旧その他の災害対応が対象となる維持管理工事の中には、社会的要請や現場特性から工期等に制約がある道路維持・河川維持の応急処理工のように、技術者等の休日日数で週休2日の交代制モデル工事と閉所工事のどちらも選択し得る工事がある。

 日本建設業連合会が本年度に実施した、週休2日の交代制モデル工事に関するアンケート結果によると「閉所が困難な工事では交代制が現実的」という意見があるものの、「確実に週休2日とするには閉所が有効」「交代制を実施するには人員の確保が難しい」との指摘も出ている。一方で、本年度から適用された現場管理費の割り増しは「交代制工事を採用する上で効果がある」との声も聞かれるなど、両方に一定の評価がある。発注者に望むことは「現場条件を適切に反映した無理のない工期設定としてほしい」といった趣旨の要望が多かった。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら