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栃木県鹿沼土木事務所

鹿沼土木の293号楡木BPⅡ期、水路付替え設計に反映、ネクスコと協議、東北道函渠の51m

2022/01/14 日本工業経済新聞(栃木版)

 国道293号楡木バイパスⅡ期は、ルート影響範囲を流れる水路を付け替え、2カ所で渡河する函渠が整備される見通しとなった。主要地方道宇都宮楡木線交差点付近と南側の現道との交差点東側が対象。県鹿沼土木事務所によると、現在進めている道路詳細設計に反映させるとした。計画延長3000mのうち南側でアクセスする鹿沼南バイパス2900mと一体的で円滑な交通を確保するため、南側からの整備を想定。東北自動車道をアンダーパスする函渠工51mは、ネクスコ東日本への設計委託を含め検討を進めている。

 楡木バイパスⅡ期は2020年度に完了したⅠ期2300mに続く南進工区で、東北道南側で整備済みの鹿沼南バイパスに接続する。今年度から国庫を充当して事業化し、道路詳細設計を富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)に委託した。当面は暫定2車線での供用を目指し、総事業費には50億円を試算した。

 県は事業化を見据え20年度道路予備設計を行い、黒川の渡河位置を決めたほか、南側終点部の国道352号との交差点の予備設計を行い、ルートを確定してきた。

 宇都宮楡木線から南側の法線は、既設の市道を拡幅する形で整備する。影響範囲には中島堰から分水する用水路が流れており、渡河位置2カ所の地質調査をパスキン工業(同)が担当。道路構造等を固め用地調査に備えていく。

 暫定2車線による標準幅員は22mで、車道3・25m×2車線に路肩0・75m×2、施設帯が2m×2とし、両側の幅道5m×2を確保する。将来の完成形の4車線は標準幅員が30・25mとし、車道3・25m×4に中央分離帯1・75mを確保する。

 主要構造物は黒川を斜めに横断する橋梁1基(延長118m)と、区間南端で東北道をアンダーするため掘削する函渠工1基(51m)を施工する。

 事業区間の293号は「栃木西部都市連絡幹線」の一部を形成し、地域間の連携と交流を促進する重要な役割を担う。現道は交通量が多く朝夕を中心に渋滞が発生し、主要渋滞箇所に指定。加えて事故危険箇所にも指定されるなど、交通のあい路となっている。

 事業化は293号の防災機能の向上とともに渋滞を緩和するため、交通容量を拡大。現道の事故対策として、通過交通の排除などが目的。

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