県峡東林務環境事務所(伴野直明所長)は、本年度の主要事業をまとめた。新規事業はなく、林道では日川左岸線や大松沢線などの開設、治山では甲州市塩山上萩原地内の復旧など、継続事業を中心に進捗を図る。当初予算時点の林道事業の予算は、前年度比20・6%減の4億992万円となったが、その後の補正予算により増額した事業もあるという。治山事業は76・8%増の5億3950円となった。
主な事業は次のとおり。
【森林管理道開設事業】
◆日川左岸線
本年度は「北工区」を板倉工業、「南工区」を飯島工事が請け負い、計485mの開設を行う。総延長は4680m、幅員は4m。2017年度に着工しており25年度までに完了する予定。
◆大松沢線
本年度は昨年度に続き矢崎興業が190mを開設する。総延長は3464m、幅員は4m、2013年度の着工、23年度までの完了を目指す。
◆鈴庫山1号支線
昨年度、天川組が342m施工した。本年度はその続きとなる320mを予定。総延長は2150m、幅員は3・5~3・6m。2017年度着工、25年度完了を予定する。
【林道改良事業】
◆鈴庫山線
甲州市塩山地内で法面改良などを行う。昨年度、天川組施工で2カ所計388m施工。本年度は「滑沢工区」110mを計画する。
【山村地域活性化・林道整備事業】
◆菱山深沢線ほか1路線で、法面の改良などを行う。同線では、昨年度末に発注された「菱山2工区」を甲信建設、本年度発注の「深沢工区」を大和工務店が請け負った。
【復旧治山事業】
◆甲州市塩山上萩原地内ほか1カ所で、荒廃渓流の復旧整備を行う。本年度は豊栄建設施工で谷止工の補修などを実施する。
【予防治山事業】
◆甲州市大和町日影地内ほか2カ所で、山地の崩壊などを未然に防ぐため、治山施設を整備。大持沢治山工事では、昨年度に続き野沢工業施工で谷止工を進める。
【小規模治山事業】
◆山梨市三富下釜口地内ほか3カ所で、国庫補助の要件を満たさない荒廃渓流を対象に復旧整備を図る。
【写真左=開設した大松沢線(笛吹市一宮町)】
【写真右=大持沢の谷止工(甲州市大和町)】