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栃木県鹿沼市

鹿沼市花木センター 8月8~12日にヒアリング、道の駅化で対話型調査

2022/06/28 日本工業経済新聞(栃木版)

 鹿沼市の佐藤信市長は27日、市花木センター「道の駅化」(茂呂2086―1)に関するサウンディング(対話)型市場調査に着手すると発表した。現地説明会への参加申し込みを7月13日まで受け付け、7月15日に現地説明会を開催。個別対話への参加申請は8月1日まで。8月8~12日が個別ヒアリング期間。

 市は花木センター道の駅化に当たり、関心を示す民間事業者から意見やアイデアを募集。対話を通じ民間と行政が互いの考えを共有。行政は民間目線の提案や利活用策を事前に把握でき、民間は事業意向を早期に伝えられるメリットがある。

 市は道の駅を体験、フラワー、産業振興、交流の4つにゾーニング。2022年度に全体基本計画を策定するとともに、フラワーゾーン整備を先行。23年度から道の駅登録に必要な施設整備と既存施設を活用した地域振興機能充実の第1段階設計・施工に入る。

 25年度に道の駅に登録し、26年度から第2段階設計・施工を予定している。総事業費は約5億円を見込み、第1段階整備は約2億6000万円と試算した。花木センターは市東南部の茂呂山丘陵地帯40haに立地し、多くの建物や広場が配されている。

 東北自動車道鹿沼IC下車3分の立地利便性に恵まれ、道の駅化は佐藤市長の4期目の選挙公約の一つ。市道22号線に接し、1975年に開設した。サツキを中心とする緑花木産業の振興・流通拠点、市のシンボル的施設の役割を果たしてきた。

 開設から50年近くが経過し近年は来場者、売り上げがともに減少。新たなニーズへの対応と新規顧客の獲得が課題となっている。当初予算では花木センターのパワーアップを重点事業に位置付け、新規のフラワーゾーン整備に1000万円を措置した。

 施設の課題は①老朽化が進み、景観が損なわれている②高低差のある敷地内に各機能が点在し、バリアフリー化に未着手③広大な敷地がありながら屋外体験型のレジャー指向の高まりに対応できていない。整備内容・手法は民間事業者提案を踏まえて決定する。

 道の駅化のコンセプトは「花と緑のテーマパーク」。安らぎの場を提供し、交流拠点に再生。市を代表するサツキ盆栽の全国的なネームバリューを高め、施設経営を効率化する。ハードとは別に運営体制の見直しを図り、新たに民間活力の導入を視野に入れる。

 体験ゾーンは遊ぶ多目的広場の「飽きない」機能を提供。フラワーゾーンは花と緑の安らぎの場として「活き合う」機能を充実。産業振興ゾーンは市の魅力をアピールする「商い」機能を強化。交流ゾーンは多様な人々が「行き会う」機能を新設する。

 主な施設は野鳥の森27ha、庭木即売所3ha、梅林園2・2ha、常設展示即売所1ha、催事展示施設、フラワー温室、育成温室、鹿沼物産館、手打ちそば処を備える。営業時間は午前8時半~午後5時。入場料、駐車場とも無料。駐車場は1300台の収容能力。

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