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茨城県常陸太田市

新体育館24年度本体工/実施設計2カ年で/来年1月解体工公告

2022/08/03 日本工業経済新聞(茨城版)

 新総合体育館整備事業を推進する常陸太田市は、2023年3月までに実施設計に着手する。履行期間が12カ月で、23年度内の策定を予定している。順調に進めば24~25年度の2カ年で本体工事を進めていき、外構工事などを経て27年度当初の供用開始を目指す。まずは本年度、9月末までに基本設計を安井建築設計事務所(千代田区)と柴建築設計事務所(水戸市)のJVがまとめるほか、23年1月以降には既存体育館の解体に係る一般競争入札を公告し、解体工事に取り掛かる。

 新総合体育館は、山吹運動公園(新宿町1)の北側敷地9万8878㎡および隣接する7万499㎡を対象に、RC造2階建て、延べ床面積6800㎡規模で計画。事業費約46億円を投じてプロスポーツの試合が可能なアリーナを建設する。

 現在の進ちょくでは、基本設計を進めており9月末までに策定し、整備の方向性を定めることとしている。その後は実施設計の委託業務を年度内の発注に向けて準備を進めていく。発注方法などはこれから検討していく。場合によっては23年度にずれ込む可能性もある。委託費については、当初予算にて2カ年(22~23年度)継続費1億4696万円を設定している。

 本年度から解体に取り掛かる既存体育館は、年明け1月ごろの工事発注を見込む。工期が約6カ月としており、工事費には1億1979万円を予算化した。体育館は1977年に建築。規模がS造平屋、床面積2405㎡規模を有する。

 新総合体育館のメインアリーナはプロスポーツの試合が可能な仕様として1800㎡(47m×38m)規模を備える。サブアリーナでは、市民スポーツが主体として840㎡(36・5m×23m)規模としている。アリーナを分けることでスポーツや音楽など利用方法に合わせた形で分離・一体での利用を可能としている。

 両アリーナ間にはエントランスを配置し、管理のしやすさや利用者の動線を分かりやすいものとしている。また周囲には、スケートボードやボルダリング、バスケットボールの3on3スポットの整備も予定している。

 現在の運動広場には、グラウンドゴルフ3コースヘルスロード、休憩場所となる芝生スタンドを備え、多目的運動広場として整備する。

 駐車場はアリーナ東側で、源氏川沿いに普通車284台分の第一駐車場を、アリーナの南側には245台分の第二駐車場を整備する。このうち第二駐車場については、イベント時に開放するものとして、通常は広場としてラジオ体操やスケートボードなどの利用が行えるものを想定している。

 設備計画ではアリーナに大型ビジョンなどを設置するほか、照明設備にはLEDを採用。全館に冷暖房設備および換気設備を整備する。アリーナ壁面は吸音壁として大会時のアナウンスなどに対応する。施設内には公衆無線LAN環境を整える。

 事業費の内訳は本体工事費に37億円を試算。配置計画を変更したことにより、新たに外構工事を実施し、測量や設計を含む造成工事が行わないこととした。総事業費については、当初計画の約46億円(税込み)として検討を進める。

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