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栃木県森林整備課

県森林整備課、治山事業 65カ所18億円、那須・八溝、辰己沢などに着手、黒沢、境林で老朽化対策

2023/04/13 栃木建設新聞

 県森林整備課は、2023年度当初予算で治山事業65カ所を計画している。事業費は18億3259万円。国庫補助事業は47カ所16億6859万円。新規は山地災害重点地域総合対策の那須・八溝地区(那須塩原市ほか)、復旧治山の辰己沢(鹿沼市)などで谷止工に着手し、予防治山の地極沢(宇都宮市)で測量設計を委託。機能強化・老朽化対策は黒沢(塩谷町)で谷止工を補修する。県単は18カ所1億6400万円。種入(栃木市)の流路工などを整備する。

 国庫補助事業は8市4町で実施。山地災害重点地域総合対策の那須・八溝地区は那須塩原市、大田原市、那須町、那珂川町の4市町で山地災害危険地区が密集する8つのエリアを対象に谷止工や山腹工などを整備する。

 事業期間は23~24年度。総事業費は測量試験を含め3億1700万円。全体計画は谷止工6基、山腹工0・12ha、流路工、排水工を整備する。

 23年度は入野沢(那珂川町大那地)で谷止工2基、鍋沢(同)で谷止工2基と流路工9m、石畑沢(大田原市須賀川)で谷止工1基、一の沢上流(那須塩原市百村)で山腹工0・08haを予定。24年度は山神(那須町)の谷止工1基などを計画している。

 辰己沢の全体計画は谷止工6基。事業期間23~26年度。総事業費1億8000万円。23年度は谷止工2基を施工する。

 地極沢の全体計画は谷止工4基。事業期間23~25年度。総事業費8400万円。23年度は測量設計を委託。工事は24年度から着手する予定。

 このほか主な新規は予防治山の坂和(佐野市)で谷止工2基、緊急防災減災対策総合治山の切下沢(日光市)で谷止工2基と護岸工、林地荒廃防止の三春沢(鹿沼市)で谷止工1基を整備。これら3カ所は単年度事業。

 老朽化対策の黒沢は洗掘された既設コンクリート谷止工を根継工で補修し、副ダムを新設する。既設谷止工の高さは6m。副ダムは高さ5・5m、幅53mを計画。工事は一般競争入札で9月までに発注する。また、境林(矢板市)で土留工を根継補修する。

 主な継続箇所は復旧治山の大日向(宇都宮市)で土留工3基と緑化工、小柴沢(佐野市)で谷止工3基、予防治山の関山(那須町)で谷止工1基を施工し、事業を完了させる。

 県単は9市3町で実施。主な箇所は種入のほか、熊の鷹沢(宇都宮市)、荒裂(鹿沼市)、切下沢(日光市)、東荒川(矢板市)、簑沢外(那須町)など。

 種入は流路工約25m、熊の鷹沢は流路工約70m、荒裂は流路工約50mを整備し、切下沢は流路工を修繕。東荒川は山腹工0・02haを施工。簑沢外は1・8haの森林整備で下草刈りなどを予定している。

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