12日に開かれた県総合評価技術委員会で、主要地方道長野菅平線・落合橋(長野市)の架け替え事業に係る地質調査業務5件の意見聴取が行われた。入札方式は技術者実績等簡易型で、落札者決定に当たっては一抜け方式を採用する。公告は早くても盆明けとなるもよう。
入札参加資格は地質調査、県内本店または営業所。配置技術者要件で技術士応用理学部門(地質)、技術士建設部門(土質及び基礎)、認定技術管理者(地質)、同(土質及び基礎)、RCCM(地質)、同(土質及び基礎)、地質調査技士のいずれかの配置を求める。当該入札参加者への再委託は禁止する。
各案件の業務内容は、落合橋(2)と(3)がそれぞれ機械ボーリングN4本(ΣL120m)、標準貫入試験N120回、孔内水平載荷試験N12回、現場透水試験N16回、総合解析とりまとめ一式。(4)、(5)、(6)がそれぞれ機械ボーリングN3本(ΣL90m)、標準貫入試験N90回、孔内水平載荷試験N9回、現場透水試験N12回、総合解析とりまとめ一式。
事業主体の長野建設事務所は「河川内の作業になるため、(11月から5月の)非出水期でないと行えない。発注準備は整えたが、直ちに行う必要はない。上半期中には公告するが、早くても盆明けになると思う」と話した。
総合評価の価格以外の評価点は13点。内訳は企業評価で業務成績6、業務実績0.25、地域要件1.5、緊急調査登録0.5。主任技術者の評価で実績2、優良技術者1、継続教育0.75、資格1。技術者の実績は「地質調査業務の担当実績」が5件以上で2点、2件以上で1点。技術者の資格は「技術士応用理学部門(地質)かつ地質調査技士」または「技術士建設部門(土質及び基礎)かつ地質調査技士」に1点、技術士応用理学部門(地質)または技術士建設部門(土質及び基礎)に0.5点。
既存橋は1966年に架設。橋長は940.9m。老朽化に加え、今後新設される上信越自動車道若穂スマートインターチェンジと長野市街地を最短で結ぶアクセス道路になることも踏まえ、2022年度に橋梁架け替えを含む道路改築事業を新規事業化した。この時に示した完成予定年度は30年度(事業期間9年)、事業費は180億円(うち橋梁分100億円)。事業内容は橋梁架替工L1700m×W6.5(16)m(うち橋梁部L960m×W9.5(19)m)。
新橋の設置位置は既存橋の約50m下流で、本年度中に橋梁形式の決定を目指す。現在はフジテック(長野市)により本線および堤防道路の詳細設計業務が進行中。また、橋梁と堤防道路の交差部は堤防道路をアンダーで通す立体交差とする計画で、この部分の箱型函渠の設計業務が国土監理(同市)により行われている。なお、21年度に発注した橋梁予備設計も国土監理が担当した。