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茨城県高萩市

最少は高萩小用地/義務教育校建設候補地/4カ所の造成費

2024/12/06 日本工業経済新聞(茨城版)

 高萩市は、義務教育学校の建設に向け、新施設の考え方や各建設候補地4カ所における造成整備費の比較を行った。候補地は、現高萩小学校用地、後谷地区、安良川やすらぎドーム西側、瀧神社周辺。現高萩小学校用地を活用した場合、進入路整備費2億1560万円のみ必要となるだけで、4カ所の中では最も整備費を抑えられる結果となった。2025年度は基本設計と実施設計に着手。26年度中に設計をまとめ、同年度中の工事着手を予定している。28年度の供用開始を目指す。

 新施設は、校舎1万499㎡(前期6255㎡・後期4244㎡)、屋内運動場2353㎡(前期1215㎡・後期1138㎡)、グラウンド7940㎡以上で検討する。

 現高萩小学校用地は、進入路整備費2億1560万円を試算し、候補地の中では最も費用が抑えられる用地となった。

 後谷地区に関しては、進入路整備費1億3376万円、敷地造成費(森林伐採費含む)12億1440万円、インフラ(上下水道)整備費7040万円となり、計14億1856万円。候補地の中では2番目に費用が抑えられる。

 安良川やすらぎドーム西側は、進入路整備費1億9043万円、敷地造成費(森林伐採費含む)13億7280万円、インフラ(上下水道)整備費2358万円を試算し、計15億8681万円かかる見込み。3番目に費用が抑えられる。

 瀧神社周辺地区は、進入路整備費3億4320万円、敷地造成費(森林伐採費含む)12億5840万円、インフラ(上下水道)整備費1億560万円で計17億720万円。候補地の中で最も整備費用がかかる用地であることが分かった。

 施設配置案として、現高萩小学校用地を利用した場合は、体育館を北側に配置し、その周辺に駐車場やロータリーを設けることで、安全な歩車分離が可能となる。

 新規に土地を取得する場合、土地の形状が決まっていないため、正方形として仮定。車と人が交差しない動線を取り、校舎・体育館の南側にグラウンドを配置できるなど、適切な施設配置が可能となる。

 新施設は、採光・通風に配慮し、快適な室内環境を確保。児童生徒の心理面や情緒安定につながるよう、温かみのある空間とする。積極的に木材を活用するなど、生徒に寄り添った施設を計画。

 9年間の学びに対応するため、大きさの異なる2つの体育館の整備や、校内の必要な箇所にICT機器等も整備する。災害に強く、災害発生時は地域住民の緊急避難所および指定避難所として使用する施設にする。その他、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の設置を計画している。

新義務教育校の候補地

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