桐生土木事務所へは初めての勤務となる。出身が栃木県の旧上都賀郡なことから「幼少の頃から隣接地域として知っていたことと、30年以上前の学生時代を桐生市で過ごしたため、ご縁を感じている」と地域の印象を話す。
県土整備プラン2025が始動したことを受け、災害レジリエンス№1の実現へ「災害時にも機能する強靱な道路ネットワークを構築するためにも渡良瀬幹線道路のバイパス整備を進めていきたい」と語り、「土砂災害リスクを軽減するがけ崩れ対策なども行う」とした。また「未来につながる魅力的なまちづくりのため、赤岩線の歩道整備や県道西桐生停車場線の無電柱化を進めたい」と事業展望を述べた。
これまで携わった印象に残っている事業として旧高崎競馬場跡地のコンベンション施設、現Gメッセ群馬整備に伴う周辺道路の都市計画決定と、その地元調整を挙げた。「前高崎土木事務所長の石坂聡氏と、県生活こども課の三輪浩章課長、伊勢崎土木事務所の小暮誠次長の4人で、オープンまでの期限が決められた中、夜討ち朝駆け、馬車馬のように奮闘し、夜は酒を飲みながら反省会をしたこと」が思い出深いという。「役割分担が明確でチームとして機能していた。自分の役割は、関係者に伝えにくいことを伝える役、いい意味で悪人役の立ち回り」だったと笑顔で回想した。「フォローは他の3人に任せていたが、結果的にそれで関係者とは上手く調整や協議が進んだ」と当時を振り返った。
事務所の若手職員へは「何とかしよう、と覚悟を決めると必ず先輩か上司の誰かが手を差し伸べてくれるもの。上司と先輩を頼り、時には上司と先輩を使うくらいの気持ちの割り切りを期待する。そのために上司と先輩はいる」と力強くエールを送った。
建設業事業者に対しては「まさに地域の守り手として、社会資本整備や維持修繕にご尽力いただいていることに深甚なる感謝を申し上げる」とお礼を述べた。「東日本大震災後に災害対応の応援職員として福島県郡山市へ1年間派遣された際、余震が続き放射線に関する情報が錯綜する中、地元の官民建設産業の皆さまが黙々と災害復旧にあたられていた光景を思い出す」という。その経験からも「県土整備プラン2025にある災害対応組織力は大変重要だと認識しており、確保に向けた支援や取り組みが不可欠だ」と意気込む。
趣味は「自動車整備と海外スポーツのTVや動画視聴」など。自動車は1985年式のジムニーを所有しており「3年前にエンジンブローしてから、家の敷地の片隅で置物と化している。早く直してあげたい」と苦笑い。海外スポーツは「アメリカンフットボール、特にNFL」が好きという。「高い身体能力の選手たちと、デザインされた多彩な攻撃と守備の攻防が、見ていて飽きない」と語った。また、「グランツールと呼ばれる自転車レースも追っており「特にツール・ド・フランスが好き」だそうで、「約3週間にわたり、プロサイクリングチームが戦略的に栄光のジャージであるマイヨ・ジョーヌを目指す、その過程を観るのが楽しい」と熱く語る。