県大田原土木事務所は、主要地方道西那須野那須線上厚崎工区3000mの路線測量、道路詳細設計をまとめた。屈曲した現道東のJR那須塩原駅側にバイパスを整備。幅員は都市計画決定を見直し22・75m。カーブは緩やかにし線形を改良。農地の広がる中央部約1200mは、両側に幅員5mの副道を配置し農耕車や自転車、歩行者を誘導する。起終点の主要地方道大田原高林線(大学通り)と那須塩原市道国体通り、同唐杉街道との交差点は右折レーンを設置。将来は市が計画する沓掛通りと東那須野東通りが合流する。
上厚崎工区は1973年3月に都市計画決定した3・3・2号黒磯那須北線の未整備区間を法線とするバイパス事業。計画決定線形のカーブを小さくして安全性を向上させるほか、全幅25mの両側歩道4mを2・5mに縮小して22・75mとし4車線を納める。
中央分離帯は対向車同士の安全を確保するため1・75m確保。主要交差点には右折レーン3mを確保し中央分離帯を縮小して全幅25mで整備する。
幅員構成は車道3・25m×4車線の両側に路肩兼自転車通行帯1・5m。歩道は両側に2・5m配置。事業予定地は平坦な形状が大半を占めるが、周辺部と高低差がある箇所では盛り土して走行の安定性を確保する。
事業を実施する上厚崎・北弥六地区はJR宇都宮線と東北新幹線の那須塩原駅が所在する新市街地。市を代表する交通結節点の一つで、市は同地へ新庁舎を計画。
駅を中心とした朝夕の通勤通学時間帯には周辺の国・県道、市道に交通が集中し渋滞を避けるため生活道路にまで車両が進入。交通事故も多発傾向で推移している。
整備は周辺の市道への迂回車両をなくし、那須町から国道400号に至る南北軸の幹線道路としてアクセス性の向上を実現する。3000mのうち迂回車両の多い北側の国体通りから唐杉街道交差点まで600mを先行。交通流の分散化を促し渋滞を緩和する。
南側2400mのうち唐杉街道と東那須野東通り間の約1200mが副道整備区間。副道区間では那須疎水第2分水を渡河する。
副道区間の幅員構成は車道3・25m×4車線の両側に路肩0・75m、中央分離帯が1・75m。両側の副道は5mで車道と分離し耕作地などへ良好なアプローチを確保する。
上厚崎工区の事業費は24億円。事業期間は35年度まで10年間を予定した。事業化の26年度は用地測量・物件調査を予定し、浸透池など雨水処理施設の必要性を検討。
業務は南北に分割し路線測量が日研測量と那須測量、道路詳細設計はピーシーレールウェイコンサルタントと大日本ダイヤコンサルタントが担当。
















