記事

事業者
国土交通省

原因を分析・整理/設計ミスと施工不良/第2回発注者責任懇談会

2006/06/07 本社配信

 国土交通省は6日、「直轄事業の建設生産システムにおける発注者責任に関する懇談会」の第2回会合を開催した。今回は発注者の役割、責任などを中心に議論を行い、諸問題への対応の方向性を示している。

 同省では設計ミスや施工不良の原因として、発注者による監督・検査の不徹底や不適切な工期・施工法の設定、施工能力やモラルの低下、またコミュ二ケーション不足などを挙げている。

 これらの背景に何があるのかを分析し、建設生産システムにおける役割と責務を、▽発注者▽監督(調査)職員▽検査職員▽設計者▽施工者―に分けて整理した。

 また諸問題への対応についての方向性によると、技術力の確保では、発注者側として資格制度導入、研修制度の強化、直営体制導入などを挙げた。受注者側は、入札時の技術力評価の強化や、事後評価の入札時への反映強化など。

 体制の確保に関しては、発注者側の方向性として業務の重点化と外部活用が示された。一方の受注者側は、設計者以外への照査委託、施工体制のチェック徹底、発注時期の平準化など。

 品質に対する意識の低下については、三者(発注者・設計者・施工者)会議の積極導入や技術者の地位向上などを対応の方向性としている。

 この懇談会は、発注者責任の観点から建設生産システムのあり方と課題への対応方針について提言を行うために設置された。27日の第3回会合で中間とりまとめを行い、その後は、JVや入札ボンドなど個別課題の検討に入る。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら