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本社新社屋落成で記念式典/高齢者介護事業の㈱いっしん

2007/05/23 日本工業経済新聞(茨城版)

 高齢者介護事業で急成長を続ける㈱いっしん(かすみがうら市稲吉2-18-15、川島正行代表取締役社長)の本社新社屋落成記念式典が19日、土浦市内のホテルマロウド筑波で、来賓、関係者ら約400人を招き盛大に開催された。川島社長はあいさつで「企業理念の中にあるのが『判断の基準に国益を置く』。人のためになるかならないかというところから物事を考えることにしている。今後もいっしんは、日本のための介護をやっていきたいと思います」と、力強く将来に向けた抱負を語るとともに感謝の言葉を述べた。

 

 完成した本社は、2カ所目の介護付有料老人ホームとして建設された「ハートワン神立」(いっしんビル)の4階に今月14日移転した。建物はRC造4階建て延べ2110・74㎡(個室43室)の規模で、施工は㈱要建設(水戸市白梅1-2-36)が担当した。

 記念式典には、来賓に県議会議員の田山東湖氏、足立寛作氏、狩野平左衛門岳也氏ら多数が出席。

 同社は、介護保険制度が始まった平成12年に訪問介護事業からスタート。14年6月からは認知症対応として高齢者を預かる介護施設を始めた。今では、グループホーム「いっしん館」14カ所(千葉県、神奈川県所在含む)、介護付有料老人ホーム「ハートワン」2カ所、高齢者住宅「ここいち」1カ所の計17施設を運営。現在も「ハートワンおがわ」を建設中だ。

 あいさつに立った川島社長は、「企業理念の中にあるのが『判断の基準に国益を置く』。簡単に言って、人のためになるかならないかというところから物事を考えることにしています。常日ごろスタッフに言っているのが、頭で考えるのではなく心臓に聞いてみろ。自分でどう思うか、ただしその結果は自分でつくらなければいけない。そんな会社がいっしんです」と、社の理念を説明。

 さらに、「私が今思うのは、一生辞められない仕事を始めてしまいましたということ。今年自分の都合で辞めると言っても辞められません。将来に向かって素晴らしい企業、私がいなくても動ける企業にもしなければいけないと思っています。今後もいっしんは、日本のための介護をやっていきたいと思います」と、今後の展望を述べた。

 来賓祝辞では、田山県議が「経営者というか、哲学者たる川島社長をいつも尊敬している。アットホームの中にも厳しさがあり、企業をしっかり成長させたいっしんさんの社風は、まさに川島さんの哲学があってこそ。今どき、民間企業で国益を誇りとする企業は、なかなか無い。まさしく福祉界のイノベーションの先駆者であろうと思っています。介護受給者への対応が厳しい趨勢の中、今日の日を新たなスタートとして、恵まれない高齢者のために模範的な経営をぜひ達成されますように」と、お祝いの言葉を述べた。

 また、足立県議は「わずかな期間ですが、今に至るまでには、社長をはじめ関係者の方々は大変なご尽力だったのだろうと思われます。見えないところでは必死で足を動かし、手を動かし、その結果が今日のいっしんをつくり上げた。やはり理念、考え方がきちんとしていなければいけない。その理念がきちんとしている中に川島社長の現在があるのだということを改めて深く感じている次第であります。新社屋は一つの形。どうぞ日本に貢献をする福祉事業を目指していただきたい」と話した。

 引き続き、新社屋(介護付有料老人ホーム「ハートワン神立」)を施工した要建設の谷中貞夫代表取締役社長と礒部勝広建築部次長に、川島社長から感謝状と記念品が贈呈された。

 谷中社長は「式典に先立ち社内見学をしてまいりまして、和を大切にする癒しの心のあるスタッフのお仕事ぶりを拝見させていただきました。本当の介護事業というものについて積極的に取り組み、また、緊張感のある経営手腕を見事に実現されておりまして、私も良い模範としていきたい。21世紀の社会に貢献する大きな目標に向け、さらなるご発展を心からご祈念いたします」とお礼を述べた。

 その後は2階パーティー会場に移り祝賀会を開催。狩野議員の掛け声による鏡割りの後、坪井透かすみがうら市長の発声で乾杯。JAZZの生演奏やフラメンコを堪能しながらの歓談となった。



【写真=(上から)式典のようす、川島社長、来賓の田山県議、足立県議、鏡割り、施工の㈱要建設の谷中社長(右)に感謝状が贈られた】

いっしん本社新社屋・全景001852.jpg いっしん本社新社屋・いっしん社長001853.jpg いっしん本社新社屋・田山県議001854.jpg いっしん本社新社屋・足立県議001855.jpg いっしん本社新社屋・鏡割り001856.jpg いっしん本社新社屋・感謝状001857.jpg

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