コラム

2017/04/25

企業評価の物差しは(埼玉・UT)

企業評価の物差しは


▼多くの人に「いい会社」のイメージを聞くと「全国展開している、売上高や営業利益率が高い、社員数が多い|(縦棒)などが挙げられるだろう。例えば学生が就職先を考える際、こうした規模の大きさを一つの指標にしているケースは一般的といえる。ただ昨今、日本を代表する大企業の経営危機や不正会計が取り沙汰されることも多い。このギャップをどう捉えれば良いのだろうか


▼公共工事に参加する建設会社は、発注者などから、いくつもの企業評価を下される。「いい会社」かどうかを見定められているという側面もある。まずは建設業許可と、自己資本額や経営状況などを評価項目とする経営事項審査がある。次いで、発注者ごとに2年に1回程度、競争参加資格の申請をして格付される


▼1件ごとの工事に参加する際は、格付の等級や同種工事実績、技術者資格などで競争参加資格を問われる。総合評価方式であれば、過去の成績評定や表彰実績、ボランティア活動の有無などで加点に違いが出る。竣工すれば、工事成績評定で施工状況や出来栄えなどを評価される


▼建設業の担い手を確保するためには、イメージアップが不可欠。きつい・きたない・危険の3Kに加え、いまだ談合のイメージも拭い去れていないのではないだろうか。国土交通省と業界団体を中心に発信している給料、休日、希望の新3Kをこれから全国津々浦々に浸透させる必要がある


▼関連して「いい会社」のイメージについて、規模の面だけではなく、偽装や談合などの不正行為、事故がなく、何よりも「信頼性の高い」ことを一層重要な物差しにできれば良いのだが。(埼玉・UT)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら