2026/10/06
何気ない音が実は(山梨・OS)
何気ない音が実は
▼最近のイヤホンはすごい。多くの機種に雑音を抑えるノイズキャンセル機能が付いていて、雑踏でも高品質な音楽を楽しむことができる。最近買い替えたイヤホンもその機能が付いた優れもの。昔の感覚からするとイヤホンにしては値が張るが、特段理由もなく自分へのご褒美として買った
▼さっそく街中で使ってみると、音楽をかけていれば周りの音はほぼ入ってこない。目の前を無声映画のように人が行き交う。これで音楽に没入できるかと思いきや、そうでもない。街中のノイズがないことにいつもとは違う感覚があった。慣れれば平気だろうが、普段何気なく耳に入っていた音には、ある種の安心感があったことに気付く
▼コロナ禍に導入が進んだリモートワークだが、最近はオフィスに回帰する動きが加速していると聞く。リモートであれば、キーボードをたたく音やうわさ話、不機嫌な上司のため息で気が散ることはない。他人の貧乏揺すりにイライラすることもなく、導入前に比べ成果は上がると考えられていた。しかし実際は成果が下がる企業が多かったようだ
▼人の呼吸を感じることや視線を交わすこと、対面でのコミュニケーション、それで発生するノイズ。一見不必要と思われるものが、同じ目的に向かう者同士の理解や信頼の土台になっていることもある。人同士、直接でなければ伝わらない感覚や思いはある
▼急激に進む人手不足により、あらゆる業界で機械化は進み、効率が重視される。これからの時代、業務を回すために絶対的に必要なことだろう。ただ「これを本当に省いて大丈夫?」という視点は常に持ちたい。(山梨・OS)















