コラム

2026/06/23

総合力で難局に挑む(茨城・TH)

総合力で難局に挑む

▼建設業の花形といえば現場である。重機が動き、技術者・技能者の知識と経験により、構造物が形を成していく。その最前線こそが建設業の象徴である。しかし、どれほど優れた技術者・技能者がそろっていても、外部環境の変動一つで工事が止まる恐れがあるという現実が突きつけられている。エースや4番バッターの力だけでは勝てない

▼長年の課題である担い手確保の深刻化に加えて、昨今の中東情勢を受けて資材の供給が不安定になっている。現場の技術者がどれほど優れていても、材料や人材がそろわなければ工事は進まない。さらに、現場を支える専門工事業者や仕事を得るためには営業の力が必要であり、若手を採用し育てるには人事の力が欠かせない。安全書類や契約、労務管理を支えるバックオフィスの存在も大きい。どれか一つが欠けても現場は円滑に回らない

▼現場が花形である一方で、その舞台を整える建設業が個々の技量だけで成立する産業ではないという当たり前の事実だ。発注者との情報共有、協力会社との連携、そして営業・人事・総務を含めた組織全体の連動。これら全てがチームとしての総合力を形作る

▼建設業は長く、現場の力に支えられてきた。しかし、資材価格の乱高下や国際情勢の影響が日常化する今、4番バッターの一発だけでは勝てない。1番から9番までが役割を果たし、ベンチも含めて戦う総合力が必要である

▼建設業が現在直面する課題に対し、難局を乗り越えるには、組織全体が一体となって前へ進む力が欠かせない。その体制づくりこそが、これからの業界の成長を左右する。(茨城・TH)

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