コラム

2026/10/20

非効率の中に眠る効率(埼玉・TK)

非効率の中に眠る効率

▼仕事中、われながら非効率だと思う瞬間が多い。このコラムを書いている時も同じ内容を一から書き直したり、意味もなく画面を閉じたり開いたりを繰り返した。その行動に意味はないが、不思議なことに、そうすると詰まっていた部分が解けて次に進む場合がある。だから無駄と知りつつ、本気でやめる気になれない

▼全国的なDX化の流れにより、取材担当地区の自治体が電子契約を導入するという。最初は一部案件だけに適用するが、課題を整理しながら対象案件を拡大するようだ

▼電子契約の利点として、ネット上で契約書面を作成することで来庁の手間が削減し、印紙も不要となるため経費削減にもつながる点が挙げられる。自治体側も事務を迅速化できるため、双方に良いことずくめだ

▼とはいえ、浮いた時間を丸ごと別の仕事に充てられるという話になると、そう単純ではないように思える。仕事の裏では数値化できない効率化があり、無駄に思えた動きが遠回りした末にミスの防止や創造として帰ってくる可能性もある。本当の意味で業務を効率化するためには、削減される行動に眠っていた効率性をくみ取る必要があると感じる

▼記事を書いたり消したりする動きも脳の体操に近く、無意味な行動を繰り返すうちに思考が整理されていくのだろう。現代は情報が氾濫して、やらなければならないことに追われる時代だ。自分も効率的な日常を目指すあまり「ドーパミン中毒」に陥っている自覚はあるが、意味のない行動にこそ本当に必要なものが宿るかもしれない。真に効率的な動きを目指し、自分の仕事ぶりを見つめ直そうと思う。(埼玉・TK)

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