コラム

2026/02/06

見えぬ劣化と向き合う時(茨城・TH)

見えぬ劣化と向き合う時

▼朝起きた時、左肩が思うように上がらなくなっていた。少し動かしただけでズキッと痛みが走る。昨日まで難なくこなしていた動作が急にぎこちなくなると、不安がよぎる。医師に診てもらったわけではないが、いわゆる「四十肩」とみて間違いないだろう

▼日頃の運動不足に加え、パソコンやスマートフォンを長時間同じ姿勢で使う生活が続いている。思い当たる節はいくつもある。気づかぬうちに負担が蓄積し、ある日を境に痛みとして表れる。突然の故障ではなく、長年の使い方や姿勢のクセが積み重なった結果として起きる、いわゆる老朽化による現象である

▼道路や橋、上下水道などのインフラも同様だ。日々の利用で少しずつ傷み、表面は問題なく見えても、内部では金属の腐食やコンクリートの疲労は静かに進む。そしてある日、陥没や漏水といった形で突発的なトラブルが生じる。ここでも原因は「急な故障」ではなく、長年の積み重ねである

▼だからこそ、見えない部分の変化をどう察知し、どの段階で手を入れるかが重要になる。体もインフラも、メンテナンスを先送りすれば対応も費用も膨らむ。早めのケアが、身体にも社会にも最も負担が少ない。さらに、肩の改善に姿勢や生活習慣の見直しが欠かせないように、インフラ対策も単なる補修にとどまらず、将来の利用を見据えた見直しが求められる

▼結局のところ、どちらも「そろそろ整えてほしい」というサインである。見えないところで進む変化に気付き、サインに早めに向き合うことが大切である。その積み重ねが、私たちの暮らしと未来を静かに支えていく。(茨城・TH)

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