コラム

2025/07/11

地域ブランドの確立(埼玉・UT)

地域ブランドの確立

▼「高崎だるま」「笠間焼」「草加せんべい」。これらは、特許庁に登録してある地域団体商標の例。甲信越では「甲斐の桑茶」「信州サーモン」「越後湯沢温泉」などがある。登録条件には、一定の周知性が定められている

▼「地域名+商品名」の組み合わせによる商標の登録制度が導入されたのは2006年4月。19年が経過した現在、「ご当地グルメ」などが増えて、地域おこしの成功例にもなっている。商工会議所やNPO法人などが出願でき、メリットとしては、特産品づくりによる活性化、偽物対策などが挙げられている。このほか、携わっている事業者のモチベーション向上も大きい気がする

▼1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没で、インフラメンテナンスの重要性が再認識された。一方、管理する発注者のマンパワー不足が懸念されて久しい。市町村の技術職員数は減少傾向。また25年度国家公務員の申し込み状況によると、土木職は前年度と比べて約7割にとどまっている

▼地域インフラ維持管理の重要性が増すのに対して、発注者の人員は減っていく。そうであるならば、民間事業者の役割は増すばかり。〇〇市といえば〇〇建設といったように、各地でリーダーとなっている会社の存在意義は大きい

▼造って、管理する。状態を日々、気に掛ける。こうした実務を担っている建設事業者は、登録こそされていないものの、地域ブランド化していると言っても良いのでは。「夕張メロン」や「宇都宮餃子」の担い手は、決して1者ではない。まっとうな各者が存続できる環境づくりを一層大切にしたい。(埼玉・UT)

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