2025/12/25
「魅力」と「憧れ」(埼玉・KK)
「魅力」と「憧れ」
▼最近は寒さも本格化してきた。暑い夏は寒さを焦がれ、寒い季節は暑さに魅力を感じる。なんとも理不尽なものだとわれながらに戸惑う
▼憧れるといえば、戦後間もないころに「憧れのハワイ航路」という歌がはやったという。1948年に発売されたこの歌謡曲は、歌手・岡晴夫氏の代表作の一つだそうだ。まだまだ混乱が続く時代、多くの人がさまざまな夢を描く中で、「ハワイへ行く」ということに「魅力」があり、そして「憧れ」の対象だったのだろうと想像できる
▼「魅力」と「憧れ」について調べてみると、魅力は『人の心をひきつけて夢中にさせる力』、憧れは『その存在に近づきたい、あるいは自分もそうなりたいと願う気持ち』をいうとか。そう考えると今では、ハワイの「魅力」は変わらないが、「憧れ」とまで言えなくなっている気がする
▼将来なりたい職業も「憧れ」の一つ。最近の子どもたちが憧れる職業にはユーチューバー、スポーツ選手、医師、パティシエなどが並ぶ。よく見るランキングでも、さまざまな職業が連なっているが、その中で建設業の名を見かけることは残念ながら、ない
▼だが、建設業には自らの手で街を形づくり、完成したものが長く残る「やりがい」、地域を支える「使命感」、未来を築く「誇り」といった、確かな「魅力」がある。日々の暮らしを支え、人々の安全を守るという責任の重さは、何ものにも代えがたい「魅力」ではないだろうか。建設業の「魅力」がより多くの人に伝わることで、いつしか「憧れの建設業」という言葉が自然に口にされる、そんな時代の到来を期待したいものである。(埼玉・KK)















