2026/02/27
相手に伝わる話し方(群馬・NT)
相手に伝わる話し方
▼大学弁論部出身の知人がおり、1月に青年弁論大会「第42回土光杯」の観覧に誘われた。この大会は、かつて行革の鬼と呼ばれた故・土光敏夫氏の呼び掛けで始まった歴史ある舞台だ。当日は高校生から20代の社会人らが参加し、熱い論説を交わした
▼テーマは「食糧安全保障」という難解なものだったが、登壇者は論理的に、かつ聴衆の心に響くよう熱く説いていた。特に印象的だったのは、大学生や社会人を抑えて高校生が最優秀賞を受賞したことだ。日本の農業の実情に対して自身の体験談を交え、堂々と語る姿は見事だった。難しいことを難しく語るのではなく、どうすれば相手に届くのか?を模索する彼らの姿勢には学ぶべき点が多い
▼観覧し、現代の職場が抱える課題を考えさせられた。現在、建設業界に限らず多くの企業が人手不足に悩んでいる。採用となっても、人間関係などを理由に離職する人も多い。どんな職場であれ、働く上では適切なコミュニケーションが不可欠だ
▼例えば「ちゃんとこう言ったはずだ」など、言った・言わないでもめる光景は珍しくないだろう。しかし、相手に伝わっていなければそれは「言った」ことにはならない。ただ正論を振りかざすだけでは、人の心は動かない
▼大切なのは、相手に伝わる言葉選びや表現を模索する謙虚な姿勢ではないだろうか。弁士たちが一言一言に思いを乗せていたように、私たちも日々の接し方を見直す必要がある。相手が受け取りやすく、理解できるように話してこそ組織は動く。若き弁士たちの熱弁は、そんな当たり前でいて忘れがちな教訓を改めて突きつけてくれた。(群馬・NT)















