2026/10/03
AIが埋める余白(茨城・NM)
AIが埋める余白
▼「中国で恋愛AIが規制された」という話題を耳にした。AIへの過度な依存により、心身の健康を損なうことを防ぐ目的だという。生成AIが「よき話し相手」という人は今や珍しくもない。一方、AIの回答をうのみにしたことによるトラブルも報道されている
▼ChatGPTやGeminiなどは「対話型AI」と呼ばれ、ユーザーの指示に答える受動的なシステムだ。一方、「エージェント型AI」と呼ばれるシステムはユーザーが設定した目標に向かって自律的に行動する。細かな指示が不要なエージェント型AIは、業務効率化に大きく寄与する。膨大な作業量でも、AIは疲れないし不満も言わないからだ
▼ところが、AIを使えば無限に業務効率化できるわけでもないらしい。とあるセミナーで、講師が「AIに作業させると結果がどんどん出てくる。同時並行で複数のAIを動かすと、全てのタスクを管理し、判断しなければならないユーザー側がパンクしてしまう」と話していた
▼単純作業をAIに任せることでゆとりが生まれると思いきや、次々と判断を迫られる人間の脳の処理が追い付かなくなるのは本末転倒だ。それともAIと付き合う時間が増えれば、いずれ人間もAIの速度に慣れていくのだろうか
▼単純作業は退屈だが、頭の余白という意味では時として必要なものかもしれない。ぼーっとしている時に新たな発想が生まれることもある。ユーザーに反論しないことで「心の空白を埋めてくれる」と感じさせる対話型AIにも、危うさはある。大事な余白まで埋められてしまわぬよう、AIと上手に付き合いたい。(茨城・NM)















