コラム

2022/05/21

郷土を守る英雄(茨城・KS)

郷土を守る英雄

▼名家の子孫が、腐敗した権力がはびこる大都市を直すため悪に立ち向かう―。コウモリを模した黒いスーツのヒーロー「バットマン」のルーキー時代を描いた新作映画を見た。一般的な華やかな英雄像とは違い、心に闇や葛藤を抱えながら一つ一つ善行を積み重ね、徐々に人々に受け入れられ、街になくてはならない存在となっていく

▼全国的にウイルス性感染症「豚熱」の発生が相次いでいる。茨城県では4月13日、石岡市で約40年ぶりとなる豚熱が発生し、その2日後には城里町でも確認。防疫作業は石岡が14日に、城里が19日に完了。その裏側には建設業の活躍があったことはあまり知られていない

▼先日インタビューで県出先事務所の所長が「建設業者の皆さんに感謝したいことがある」と、東日本大震災時のエピソードを話してくれた。深夜に県庁から帰宅するとき、地元業者が応急処置をしていたため、すり付け部に段差が生じた橋梁を難なく通行できたという。その時、どれだけの人が救わたことだろう。しかし、それが地元建設業者の功績だということを、どれだけの人が認識しているだろうか

▼かつて人命救助に当たった塗装業者を取材した。県南東部の湖、北浦の堤防を走行していた車が湖に転落。近くに架かる橋梁の塗装工事中だった4人のうち、2人が入水し車から男性を出し、ほかの2人は漁業組合や消防へ連絡した。見事な連係で命を救った

▼道路、水道、電気、ガスといったライフラインや住まいを造り、守るほか、地震、風水害や伝染病などの災害時には先陣を切って立ち向かう建設業は、最も身近で頼もしいヒーローだ。(茨城・KS)

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