2024/10/04
衣替えの季節が来た(新潟・YY)
衣替えの季節が来た
▼日本の文化として深く根付いている「衣替え」。6月1日前後に冬服から夏服へ、10月1日ごろに夏服から冬服に替え、衣類整理も併せて行うこともある。この時期に、中学生や高校生の制服が白を基調とした夏服から比較的暗いトーンの冬服へと変化するさまは、秋の訪れを感じるきっかけとなっている
▼衣替えの起源は平安時代と言われている。中国の習慣が日本に伝わり、それが平安時代の宮中行事となったことが始まり。旧暦の4月1日と10月1日に夏服と冬服を入れ替えていた。明治時代になると政府が役人、軍人などの制服を定め、衣替えの時期も制定。太陽暦6月1日~9月30日を夏服、10月1日~5月31日を冬服とし、これが学生服にも定着した
▼政府が先頭に立ち推し進めた服装に関するものにクールビズやウォームビズがある。環境省が環境負荷への対策として気温の適正化や服装の軽装化、温かく過ごせる格好を提唱してきた。実施期間を5月1日~9月30日までと呼び掛けていたが、2021年度からは各自の判断に任せることになった
▼昨今の気温上昇を考えると、夏服期間、冬服期間が気候と合っていないこともある。5月を前に夏日となることも珍しくなく、9月に入ってからも気温30℃超が続くこともしばしば。今年は9月18日に東京都心で最も遅い猛暑日を82年ぶりに更新した
▼暑さ寒さを感じる度合いは人それぞれ。環境省が各自の判断に委ねたように気温や湿度に縛られることなく、ストレスができるだけ小さくなるよう自分に合った服装を選択できる余地があれば暑さ寒さも多少はしのぎやすくなるのでは。(新潟・YY)