コラム

2024/07/12

「つくる」か「買う」か(埼玉・UT)

「つくる」か「買う」か

▼ちょっとした家具をつくるか、買うか。例えば本棚。例えば子ども用の椅子。つくることが好きかどうか、あるいは時間を取れるかなどにより、どちらを選択するかは、まちまちだろう。昨今は組み立て家具も増えている。値段、コストについては、総じて言えば、つくる方が安い。たとえ材料費が同額だとしても、買う場合は、プロの技術力なども含めての値段になる

▼市場の価格はどのように決まるのだろう。縦軸に価格を、横軸に数量を取ったグラフで、一般的な供給曲線は、左下から右上がりに描かれる。一方の需要曲線は左上から右下がりとなり、交点が均衡点、均衡価格になる。買い手の数や原材料価格などが変化すると、曲線がシフトし、均衡点は変わる

▼公共工事は、発注者による工事監督の下、請け負った受注者が手を動かして造ることになっている。市町村のマンパワー不足などに起因して発注者の技術力低下が課題となっている現在も、この建前は変更されていない。例えば優秀工事表彰式の謝辞では、「監督職員のご指導のたまもの」といった言葉が定番になっている

▼大型プロジェクトなどで、価格が折り合わず入札不調となるケースがしばしば、取り上げられている。過去の取引実態をベースとする積算によって予定価格を作成している以上、構造的な課題といえる。あらゆる価格が速いスピードで上昇している局面では、一層深刻化してくる恐れがある

▼デフレ脱却の中で公共工事、調達の価格はどうあるべきなのだろう。「つくる」から「買う」に考え方を変えてみるなどして、これから思考を深めてみたい。(埼玉・UT)

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