コラム

2026/04/03

もう1本の備え(埼玉・KK)

もう1本の備え

▼「最近は会うと健康の話ばかりだな」。先日、友人と食事をした際、そんな言葉で笑い合った。以前は仕事や趣味の話が中心だったのに、体脂肪や運動不足、体の不調といった話題が増えている。年齢を重ねれば自然なことかもしれないが、体の状態を気にかける機会が増えたのは確かだ

▼友人とは、大きな不調が出てから対処するのではなく、日ごろから体調を整え、異変を早めに見つけることが大切だとも話した。考えてみればこれは、社会インフラにも通じるものがある。道路や橋、上下水道などの健全化は、課題の一つだといえるだろう

▼昨年、八潮市で起きた道路陥没事故から1年が経過した。事故の要因となった下水道管を巡っては、今後、管路の複線化を進める計画が示されている。仮に下水管にトラブルが起きても、もう一方に切り替えることで、機能を損なわないようにする仕組みだ。社会インフラの停止は生活への影響が大きい。だからこそ万が一への「備え」や「代替」を持たせる考え方が重要になる

▼こうした状況から、下水道管など地中に埋設されているインフラに対する点検方法について、新たな技術の研究などが進められている。建設業はいま、「造る技術」だけでなく、長く安全に使い続けるための「守る技術」が求められる時代に入っているともいえる

▼下水道管のように人の体は「複線化」することができないが、見方を変えれば、ストレスなどを抱えないようにする方法論としての「複線化」という備え方もあるのかもしれない。そう考えると、インフラも人の健康も「守る技術」が大切になるのだろう。(埼玉・KK)

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