コラム

2026/07/29

共同だからこそ(埼玉・UT)

共同だからこそ

▼国土交通省や都道府県警察などでは、大型車を中心に過積載を取り締まっている。重量超過車両が道路橋などに与えているダメージは劣化を早める。メンテナンスの観点からも見過ごせない。横転事故の危険性、ドライバー自身の安全にも直結するはずなのに、なぜ超過して荷物を積んでしまうのだろう。「なるべく1回で多く運んでしまいたい」といった考えが勝ってしまうのか

▼運行効率を導き出すために必要な値は、荷台に対する積み荷の割合を指す「積載率」だけではない。運行可能日数に対しての「稼働率」もある。さらには、総走行距離に対して、荷物を積んで走った距離を考える「実車率」も関係する

▼昨今は「実車率」に着目した取り組みが増えつつある。具体例として、ホームセンター大手のカインズは、競合関係にありながら、DCMなどとの共同配送を一部で開始している。復路の相互活用により、ドライバー不足の緩和やCO2排出量削減につなげることが狙いだ

▼大まかに言うと、物流センターから店舗に納品後、相手の物流センターに行って荷物を積み、相手店舗へ納品した上で、自社のセンターに帰ってくる。「競争相手に荷動きが知られてしまう」といった課題はありつつも、垣根を越え、より大きなメリットを見いだそうとしている

▼建設業界では2025年6月に東北の地場7社が東北アライアンス建設を設立した。「競争から共創へ」を掲げて「並列型パートナーシップ」を打ち出している。同業他社との関係性を十分に整理した上で、1社では届かない高みを共同で目指す。遠くからでも気に掛けたい。(埼玉・UT)

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