コラム

2024/12/05

近いようで遠い神社(群馬・NT)

近いようで遠い神社

▼靖国神社の秋季例大祭が10月に行われた。詳しい知人がいたので一緒に参加させてもらった。靖国神社には観光などで立ち寄り、さい銭をしたことなどはあったが、祭事に参加したことはなかった

▼神社の重要な祭事として、4月と10月に執り行われる例大祭がある。天皇陛下のお遣いである勅使が参向され、陛下よりの供え物を献じ、御祭文を奏上される。このほか、7月には「みたま祭り」が開催され、境内には大小3万を超えるちょうちんや、各界名士の揮毫(きごう)によるかけぼんぼりが掲げられる

▼「靖国神社」という名前はニュースなどでよく取り上げられるため、日本人であれば多くの人が名前だけは知っていることだろう。しかし、実際に足を運び、参拝したことがある人、その歴史や成り立ちなどについて知っている人は意外と少ないかもしれない

▼靖国神社は、戊辰戦争後に国家のために尊い命をささげられた人々の御霊(みたま)を慰めるべく、1874年6月29日に建てられた「招魂社」が前身となっている。72年に本殿が竣工し、79年に明治天皇のおぼしめしにより靖国神社と改称された。「靖国」という名は、中国の古典「春秋左氏伝」の一節にある「吾以靖国也」から言葉を引用しており、「国を安んずる」という意味が込められている

▼由緒ある建造物には、その背景に歴史や成り立ちなど多くの物語がある。観光などで立ち寄った際には触れてみるのも面白いだろう。現在、資料などを展示している遊就館の修繕工事に向けて、クラウドファンディングで工事費を集めている。気になった方は、参加してみてはいかがだろうか。(群馬・NT)

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