コラム

2026/04/02

一言で伝える力(群馬・KO)

一言で伝える力

▼「ホントにホントにホントにホントにライオンだ。近すぎちゃってどうしよう」というフレーズは多くの人が耳にしたことがあるだろう。このフレーズは静岡県裾野市の富士サファリパークのCMだが、施設の本質を一瞬で伝える秀逸なコピーだ。行ったことがない人でも、「とにかく動物との距離が近いらしい」というイメージが刷り込まれる

▼先日、実際に富士サファリパークを訪れたが、そのコピーが誇張ではないことがよく分かった。車で園内を回りながら動物を見ることのできるゾーンではライオンやクマなどを窓越しに間近で見る体験ができ、一般的な動物園とは全く違う迫力があった。まさに「近すぎちゃってどうしよう」という感覚になる距離感だ。キリンへの餌やり体験でも長い首を伸ばして車の近くまで寄ってくる様子もCMのイメージそのままだった

▼最近のCMも同様に、各企業が短くインパクトのある言葉で世界観や強みを伝えようとしている。建設業でも大手ゼネコンが社会基盤を担う誇りを端的に示すコピーや、技術力や未来志向を前面に出した映像でブランドイメージを形成している。単なる企業PRではなく、「自分たちは何者か」を示すメッセージ戦略だろう

▼建設業は完成物が巨大で抽象的になりがちで、一般の人には仕事の中身が見えにくい。だからこそ一言でテーマを示すことが重要になり、体験や価値に置き換えた言葉があれば、業界外の人にも届きやすいだろう

▼専門用語ではなく、生活者の感覚に近い言葉で業界の魅力を語れるかどうかが、これからの広報や人材確保の鍵になるのではないだろうか。(群馬・KO)

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