コラム

2026/06/27

女性初が問うもの(群馬・KO)

女性初が問うもの

▼競馬界に新たな歴史が刻まれた。今村聖奈騎手が、3歳牝馬限定レースのオークスでジュウリョクピエロに騎乗し、女性騎手として初めてJRA・G1レースを制覇した。一方で「女性初」のように性別を持ち出す時代ではないという意見もある。この問いは、競馬界だけでなく建設業をはじめとする多くの分野にも通じている

▼実際、今村騎手はテレビ局のインタビューで「女性だからといって苦労することは少なくなった」と答えていた。施設は整い、価値観も変わり、実力で評価されるようになっているようだ。しかし、だからといって性別による違いが完全になくなったとは言い切れない

▼建設業を例にすると、現場設備が男性向けに作られていたり、重い資材を扱う場面があったり、そもそも女性比率が低く孤立しやすかったりと、現実的な課題は残っている。また、女性だから軽作業でいい、女性だから気を遣わなければいけないといった無意識の先入観も、時に働きづらさにつながるのではないか

▼「女性だから」と言うこと自体が悪いのかというと、そう単純でもない。性別を完全に無視すれば、必要な設備改善や配慮まで見えなくなる。しかし、過剰に特別扱いすれば、本人の実力や努力が正当に見られなくなる

▼性別をラベルとして扱うのではなく、現場にある課題を冷静に見ることが大切だろう。今村騎手が注目されるのも「女性だから」だけではなく、結果を出したからだ。その一方で、働く環境の改善も欠かせない。実力で評価されることと、誰もが働きやすい職場をつくること。その両方を進めることが求められている。(群馬・KO)

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