2026/06/04
優し過ぎず厳し過ぎず(埼玉・KK)
優し過ぎず厳し過ぎず
▼先日、「ホワハラ」という言葉を目にした。これは「ホワイトハラスメント」の略称で、残業を禁じたり、容易な仕事に限定するなど、過剰な配慮によって部下の成長機会を奪う行為を指す。これにより、思うようなキャリア形成が図れなかったり、モチベーションが低下したりする弊害があるという
▼昨今、「パワハラ」などを恐れて厳しさを避ける指導が広がる中、適切な指導の在り方を模索することが求められている。重要なのは、厳しさの有無ではなく、その「質」なのだろうか。例えば、行動に対する具体的な指摘と理由を共有し、納得を伴う指導が一つの形といえる
▼建設業はかつて、「背中で覚えろ」「見て盗め」という場面も多く、これを「厳しい」と感じて若者の離職につながるケースも少なくなかった。マニュアル化できない職人的な作業は、こうした指導方法に頼らざるを得なかった側面もあったが、時代に合わなくなっているのも確かだ
▼そうした状況を変えるため、働き方や指導方法の見直しが進められてきたが、配慮しすぎるあまり、必要な注意や指導まで控えてしまう状況が生まれ、かつての厳しさとは対極にある新たなホワハラという言葉が聞かれるようになったのだろう
▼厳しくするか、優しくするか。それは一辺倒ではない。同じ言葉や行動であっても、個性やその時に置かれている状況によって、全く異なる受け取り方をされることも少なくない。結局は「過ぎたるはなお及ばざるが如し」の言葉が表すように、どういった場面においても「過ぎない」ことこそが、改めて大切だと強く感じた。(埼玉・KK)















