2026/07/15
特別な何かを探そう(東京・JI)
特別な何かを探そう
▼建設業界における人材不足は、大手企業も中小企業も抱える悩みである。大都市でも地方でも同じだ。建設業のイメージアップを図り、働き方を改革し、処遇も改善し、教育機関に働きかけ、児童・生徒にもアピールしているが、なかなか状況は変わらない。どうすれば、若者が入職するのだろうか
▼全国建設業協会が発行する『全建ジャーナル』6月号に、面白い記事が掲載されていた。熊本県阿蘇地域の建設業5社による、若者の入職を目的とした軟式野球チーム設立・運営について紹介している。大会参加費や用品代はチームが負担し、会社によっては本塁打数などの個人成績で表彰する
▼5社から集まった部員たちは、互いの現場状況や資格試験について情報交換を行うため、若手が成長できる環境にあるとのこと。経営者にも他社の情報が入りやすくなり、処遇改善につながっているという。入社すれば野球ができる体制を構築した5社は、高校への採用活動も共同で行っていることが書かれていた
▼似た話がある。数年前、アームレスリング選手の練習や大会出場支援に取り組む企業を取材した。この会社では仕事を終えた若い職人たちが、敷地内のジムで最新トレーニング機器を使って練習する。優秀な選手が何人も所属しており、その中には会社の練習環境を知って、他業種から転職してきた人もいた
▼これらは特殊な事例かもしれない。他社が同様の取り組みを行っても、必ずうまくいくとは限らないだろう。しかし、こうした特別な企業が若者を引きつけている事実は見逃せない。そして、どんな企業でも本当は特別な何かを持っている。(東京・JI)















