コラム

2025/04/26

Z世代の人材育成(茨城・NM)

Z世代の人材育成

▼少しでも取材の役に立たないかと、遅まきながら2級土木施工管理技士の勉強を始めた。取材で耳にしたことのある用語も、改めて学ぶと「そうだったのか!」の連続である。学生時代だったらもっと楽に覚えられたのに、と嘆きつつも勉強は嫌いではないので、楽しみながら合格に向けて頑張りたい

▼厚生労働省が推進する「ユースエール認定制度」では、若者の積極的な雇用やワークライフバランスへの配慮だけでなく、人材育成方針・教育訓練計画の策定が認定要件となっている。インタビューで業界の若手社員に今後の目標を聞くと「資格取得」との回答が多い。キャリア形成支援や自己啓発制度の充実は、若者に選ばれる企業に必須の条件となりつつある

▼一方で「Z世代」と呼ばれる若者世代は、幼少期に日本経済の低迷や大規模災害を経験しており、現実主義的で上昇志向が少ないとされる。先日、高校生を対象とした出前授業を取材した際にも「資格を武器に建設業界で活躍する」という道筋を、特別な成功例として聞いている印象を受けた

▼若者に限らず無気力な人や、地道な努力を嫌う人に活を入れるのは難しい。ハラスメント防止が叫ばれる昨今は、指導と叱責(しっせき)の区別にも苦慮する。だが、新たなことを知る楽しさや今までできなかったことができた時の喜びは、誰しも経験があるはず

▼「頑張っても仕方ない」という考えを覆すにはまず、先輩や上司自身の努力が報われる姿を見せることだ。そして、小さなことから成功体験を与え、自信を持って挑戦できるようサポートすること。頭では分かっても実行するのは大変だ。(茨城・NM)

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