コラム

2026/08/25

優勝国に学ぶ安全管理(群馬・NT)

優勝国に学ぶ安全管理

▼今年の夏はサッカーワールドカップが盛り上がりを見せた。日本代表の勇姿を見るため、深夜や早朝に観戦した人も多いのではないだろうか

▼サッカーというと派手なスーパーゴールや華麗なドリブルに目を奪われがちだが、優勝するチームは失点が少ないことが多い。今大会で優勝したスペイン代表は、全8試合で計1失点のみという大会最少失点記録を打ち立てた。スペイン代表はパスやボールコントロールなどの技術力が高いことで有名だが、組織的に洗練された守備にも定評がある

▼良い守備とは、コーチや解説者らが言うには、そもそも相手にシュートを打たせないことだという。選手がお互いに声を掛け合い、事前に危ない場面を作らないようカバーをし合って相手に攻撃させないよう対処する。地味だが、徹底された組織的リスク管理こそが優勝への道なのだ

▼これは、どの仕事にも共通することではないのかと感じた。例えばヒヤリハットという言葉がある。工事現場における重大事故の背景には、軽微なヒヤリとした、ハッとした事象が多く起きている、という考え方だ。ヒヤリハットの段階で改善されていれば、事故も防げたかもしれない

▼事故やミスを防ぐには、危険箇所や異変の周知徹底、組織内で声掛けをするなどお互いのフォローが必要不可欠だ。危なかったけれどなんともなくて良かった、と安心するのではなく、小さな違和感や危険の芽を早期に共有し合える組織でありたい。華やかな仕事ばかりに目を奪われず、互いを声でつなぐ地味なカバリングを徹底することが、事故を防ぐ最良のパスワークになるだろう。(群馬・NT)

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