コラム

2020/08/01

レジ袋有料化を契機に(新潟・YY)

レジ袋有料化を契機に


▼セルフレジで雑誌の会計を済ませ、袋に入れることなく商品をそのまま持って店を出る。小雨が降っていたので本がぬれないよう隠すように抱えて車まで走った。一連の流れを知らない人が見たら悪いことをしているように見えなくもないが仕方がない。7月1日からプラスチック製レジ袋の有料化が始まった


▼以前から買った書籍を袋なしで持ち帰ることはよくあったし、コンビニエンスストアやスーパーでは、ちょっとしたものならシールを貼って対応してもらったりもしていた。マイバッグを常に携帯して、必要なら数円を払えばレジ袋に入れてもらえる。有料化しても、不便に感じることは、そうないだろうと思っていた


▼実際には小さく折りたたんだマイバッグを取り出すのは意外と面倒で、車までならと手に持って店を出て、雨が降っていれば、これもまた面倒なことに。何より環境汚染を防ぐためプラスチックごみ削減をうたいスタートした制度。プラスチック製の袋を持つことが後ろめたい


▼レジ袋は日本におけるプラスチックごみ全体の2%程度で、削減による環境汚染防止への効果は大きくはないという。バイオマス素材が25%以上含まれたものは対象外としているが、有料化は身近なレジ袋を象徴に、このごみ問題へ関心を持ってもらうきっかけづくりの側面もある


▼陸上から海洋に流出したマイクロプラスチックごみが問題となっている。自然界でプラスチックが分解されるには膨大な時間が必要だ。適切に処分されなければ海にたまり続けていく。レジ袋有料化を契機に行動を見直し環境問題へ目を向けてみるのもいいかもしれない。(新潟・YY)


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