2009/09/07
岡田中央卸売市場長インタビュー
◎都議会の理解求める
◎岡田至・中央卸売市場長が会見
東京都の岡田至・中央卸売市場長はこのほど就任会見を行った。この中で岡田氏は卸売市場移転
に対して再検討を主張している都議会の各派に対して「地元要望や既存施設の機能限界と新市場開
設までのタイムリミットなど十分に議論を踏みながら検討してきた経緯を説明し、理解を求めてい
くしかない」と抱負を述べた。
新市場予定地の土壌汚染については、近く公表を予定している汚染調査最終結果で汚染状況を確
定し、技術会議で検討してきた対策効果が検証できれば22年度中に対策工事に取り掛かれるように
予算要求していく」考えを示した。
また新市場の施設計画について「現在も関係者に説明しており、市場関係者の意見を反映させた
施設計画を年度内にも確定させたい。施設計画を見直すことも視野に入れている」とした。
さらに営業中の中卸業者をはじめとする関係者の状況を考えれば「平成26年末開業のスケジュー
ルを先延ばしすることは出来ない。それもこれも議会に理解を得られなければ進めることが出来な
いので、十分に説明して理解を得たい」とした。
都内には築地市場をはじめ11の卸売市場があるが、物流システム変革や産地直送の量的増加など
市場取扱量が年々減少している。この状況を踏まえ岡田氏は「生産者が我々の市場に商品を出した
いと思えるような市場を目指している。都民の食の安全を第一に考えながら、生産者・消費者にと
って最も良い市場のあり方を考える」と締めくくった。
略歴
東北大学法学部卒。1975年入都。財務局主計部予算第一課長、港湾局参事、新銀行東京執行役
などを歴任し、7月から現職。埼玉県出身。