秦野市はこのほど、平成32年度の開通を目指し事業が進む新東名高速道路サービスエリア(SA)(仮称)に設置を求めているスマートインターチェンジ(スマートIC)を活かした周辺の土地利用構想案をまとめた。IC周辺の望ましい土地利用(市域の均衡ある発展と活性化)の方向性を示したもので、周辺3㎞圏内を範囲に観光や産業振興を目指した利用策を提示している。
新東名高速道路秦野SAは、戸川地区に設置が計画されているもので、32年度の開通が見込まれている。市ではSA整備に伴い、ETC専用の通常よりコンパクトなスマートICの設置を求めているところだ。
土地利用構想案はIC設置により、市街地の工業地に隣接する地域ポテンシャル、交通の優位性を活かした産業利用・複合型農業生産拠点機能の強化が図れるとし、策定を行うもので、現行の土地利用規制の枠組み要件にとらわれずに検討した。
都心に直結する新しい玄関口として、観光や農業資源、レクリエーション機能の活用や創出による都市住民との交流による地域振興。広域交通の利便性を活かした企業立地の促進等による近接工業団地の活性化や地場産業の創出により、地域経済の活性化をテーマに据え、自然特性、立地特性、産業、周辺状況、土地条件、総合計画での位置付けなどの視点から考えた。
まとまった構想案では、エリア北側は県立秦野戸川公園を核に、観光・スポーツ・レクリエーション施設や宿泊施設等、さらには訪れる人の消費活動を促す地場産品等の販売施設の立地集積を図る。
野外活動センター周辺では、農地や良好な自然環境を活用し、観光農園やグリーンツーリズムによる都市住民との交流による地域振興を図る。
さらに既存の曽屋原工業地、堀山下テクノパーク等の既存工業団地に近いことから、工業団地の未利用地のほか、工業系用途地域の隣接については、企業立地の誘導を図り、複合的な土地利用を図っていく。