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境川残土処理場、リニア工事の作業ヤードに

2014/06/24 山梨建設新聞

 リニア実験線の延伸工事による発生土で埋め立てた境川残土処理場(笛吹市)の活用策について、横内正明知事は19日の県議会への知事所信表明で、JR東海からリニア中央新幹線建設に伴う作業ヤードとして、また県市町村総合事務組合から一般廃棄物最終処分場建設工事に伴う発生土の仮置き場として、それぞれ活用したいとの申し出があったことを説明し、申し出を受け入れる方向で検討したいと述べた。

 境川残土処理場は、本年度中に外周道路の整備が完了し、来年度から全面的に活用が可能になる見込みとなっており、県ではリニア開業を見据えて活用方法を検討していくことにしていた。

 そのような中で、JR東海がリニア建設に伴う作業ヤードとして、県市町村事務組合が県環境整備事業団に委託して建設を進める一般廃棄物最終処分場の工事発生土の仮置き場として活用したいと県に申し入れた。

 そのため横内知事は「事業の公共性などを勘案し、申し出を受け入れる方向で検討したいと考えており、地元の理解が得られるよう、事業者と共に丁寧に説明してまいります」と議会に理解を求めた。

 リニア建設に向けては、JR東海が環境影響評価書を国土交通省へ送付し、県でも知事意見が反映されていない点についてさらなる改善を要請し、環境大臣も意見書を提出している。今後について横内知事は「工事実施計画の認可後においては、県としても、用地取得業務を受託するなど、リニア中央新幹線工事の円滑な実施に向けて協力してまいりたい」と説明した。

 一方、最終処分場建設工事(埋立容量約30万立方m)は5月15日に県環境整備事業団が一般競争入札を公告し、手続きが行われている。

 また、4月24日に開館したリニア見学センター新館の「どきどきリニア館」について横内知事は、これまでに3万人を超える来場者があり、「見学センターを訪れた方々が県内各地の観光地に足を伸ばし、県全体の観光振興が図られるよう、新たな観光拠点として活用してまいります」と述べた。

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