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山梨県笛吹市

誘客施設や広場など提示 笛吹市ミズベリング

2016/09/30 山梨建設新聞

 笛吹市は27日、ミズベリング構想におけるNTT用地周辺活用策検討会議を開いた。出席した委員からは集客の目玉となる観光資源や立地を生かすなど多くの提案が出されたが、10月の市長選挙などを挟み、今後いかなる方向性が導き出されるか注目される。

 冒頭のあいさつで倉嶋清次市長は、集約した4つの会議のなかで同会議は「大きなテーマを抱えている」と述べ、NTT用地は市の財産との考えをこれまで同様に繰り返し「(用地を)未来に向かって生かしていくために」と活発な意見交換を求めた。

 この日は、直轄事業で行う笛吹川親水護岸整備も検討事項に挙げられており、甲府河川国道事務所調査1課の坂本守課長が、鵜飼橋から上流へ笛吹橋との中間地点(約900m)までを予定区間として、市役所庁舎前の階段状の護岸を踏襲するなどと説明を行った。

 続く活用策検討のなかで、市側は用地取得に関しては「概ね市民は賛成」との認識を示したうえで、市民アンケートなどを踏まえて活用例を説明した。周辺整備となる労報橋架け替え(L20・8m×W12・8m)に約1億3000万円、そのほかの拡幅と新規アクセス道路整備には約1億7000万円とする費用見通しをはじめ、用地内の施設についても見積りとカタログにより算出した概算工事費を明らかにした。

 説明後、委員からは「音楽公園」「クリエイティブな企業の誘致」「長期逗留型の温泉施設」など具体的な提案が出される一方で、誘客目的なのか市民向けなのかの方向性を明確にするべきとの意見も出され、全体的には交流人口の増加につながるような施設整備を求める声が多く聞かれた。

 次回の会議は、選挙後の体制を踏まえて計画され招集される。

【写真:親水護岸整備と用地活用策を議題に行われた検討会議】

【表:用地活用例各施設の概算工事費】

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