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木曽町で火山砂防フォーラム2016開催

2016/10/27 長野建設新聞

2016火山砂防フォーラムが、木曽町を会場に20日、21日の2日間にわたり行われ、活火山を抱え同フォーラムを構成する全国の12市町村関係者や、後援した国土交通省や長野県関係者、さらに火山砂防を担う地元建設業関係者も集まり盛大に開催。参加者は御嶽山噴火後の取り組みを報告や発表を通じて理解を深め、さらにパネルディスカッションではこれからも防災対策などで意見を交わした。

20日に木曽文化公園文化ホールで行われた開会式典で主催者あいさつに立った同フォーラム委員長を務めた木曽町の原久仁男町長は「御嶽山は昔から信仰の山として、また多くの恵みをいただいてきた地域。山とともにこれからも生きていくため、フォーラムを通じながら今後の防災をどうしていくのか、砂防をどのように強化していくのか、そうした点に焦点をあてて今回のフォーラムを準備してきた。皆様も各地でこれからの取り組みの参考にしてほしい」と述べ、フォーラムの成果に期待した。

来賓からは最初に、阿部知事代理で出席した太田寛副知事は「県は御嶽山噴火直後から皆様と一緒に復興など取り組みを進めてきたが、こうした取り組みで感じたことは、平時から火山防災について住民と一緒に理解を深め対策を講じておくことの大切さ。本フォーラムでは実体験を通じた講演や研究発表が様々な立場の方が行う大変貴重な場」と開催の意義を称えた。県議会から向山議長代理で出席した地元選出の村上淳県議が「フォーラムが木曽地域で開催されることは大変意義深いこと。皆さまには理解と関心をさらに深めていただき、その成果を各地域で生かしてほしい」と述べると、国土交通省砂防部の西山幸治部長も「このフォーラムも26回目を迎える。火山とともに生きることをテーマにこれまでも議論してきたが、今回、御嶽山で行われることは時機を得た大変ふさわしい場所だと考えている」と御嶽山での開催を喜んだ。

この後、御嶽山噴火における砂防部局の対応と今後の方針を、国土交通省多治見砂防国道事務所や県砂防課の担当者が報告。続いて木曽町立三岳小学校の5、6年生が「活火山 御嶽山とわたしたちのくらし」と題して研究発表。さらに火山地域の災害対策と減災地域づくりをテーマにパネルディスカッションなどが行われた。21日は緊急減災対策コースと伝上崩れコースに分かれた現地研修会が行われた。

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