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東日本高速道路(株)新潟支社

ロードジッパー採用の高速道路床版取替工事を公開

2018/09/11 新潟建設新聞

 NEXCO東日本新潟支社は4日、北陸自動車道上り線で行われている高瀬橋床版取替工事の現場を公開した。高速道路のリニューアルプロジェクトとして行われる同工事は、県内初となる高速道路の床版取り替え工事であり、交通規制にはこちらも県内初となる移動式コンクリート製防護柵「ロードジッパー・システム」を採用し工事を進めている。

 高瀬橋は、長岡ジャンクション側に架設され、橋長111m、幅員13m、鋼3径間連続非合成鈑桁。県内の高速道路開通と同時に供用が開始され39年が経過。老朽化に伴いRC床版には、ひび割れや剥離が発生している。

 床版の取り替え工事は、北陸道方面のランプ部、走行車線、追い越し車線の順番で3期に分けて工事を施工し、劣化したRC床版からPC床版へ取り替える。同工事ではPC床版165枚を設置するほか、壁高欄にもPC壁高欄を採用し、床版と同時に立て込みを行うことで施工日数の短縮を図っている。

 施工はエムエムブリッジが担当。工期は2019年12月3日まで、床版の取り替えは11月ごろまで行われ、冬季休止期間を経て19年度には桁の塗り替え塗装工事の実施を予定する。

 また県内初採用となったロードジッパー・システムはコンクリート製防護柵を専用車で移動・設置するシステムで、平日と休日、夜間と日中など通過交通量に応じて、渋滞を避けながら臨機応変に車線規制を変更できるほか、重機を使った設置で安全性が高い。1期工事では、ロードジッパーで約250mを規制し、曜日や時間帯に応じて車線を切り替えながら工事を進めている。短時間で1車線から2車線に車線規制を変更し、最大幅員約10mの施工ヤードを確保する。

 工事を担当するエムエムブリッジの現場代理人である榊原正志氏はロードジッパーの採用について「作業性が向上した。通常はH鋼を使ってガードレールを設けるが、車線規制が完了しなければ、クレーンは使えない。規制を設ければ、すぐに解除はできない。ロードジッパーは3分程度で規制が完了する。スムーズに設置できるため一般車の追突事故防止も期待できる」と話した。

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