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五輪自転車コース整備に3億 6月補正案で医療・介護施設整備助成も

2018/09/13 山梨建設新聞

 県は先頃決定した東京オリンピック自転車ロードレースコース整備に取り組む。2018年度(平成30年度)9月補正予算案に事業費3億円を計上し、安全な競技進行ができるように、組織委員会から要請があった箇所や危険と思われる要素を取り除くよう道路整備を進める。

 12日に発表された県の9月補正予算案は一般会計に11億5338万9000円を追加するもので、現計予算を4651億2284万円としている。これは前年度同期と比べ0・9%のマイナスとなる規模。

 補正予算案の主な事業は、東京オリンピック自転車競技ロードレースコース整備に事業費3億円を盛っている。本県では忍野村と山中湖村を通過することが決まり、レースの開催を見据えてコースとなる国道を含めた県が管理する道路における環境整備を整える。組織委員会から指摘された箇所をはじめ、道路舗装や老朽化したガードレールなどの修繕を施し、レースに支障のないように整備する。

 そのほか、質の高い医療提供体制と地域介護支援・サービス提供体制の構築に向けての基金として4億1353万5000円を確保。一方で、事業実施に当っての助成金として6007万8000円を組んでいる。

 助成金の内訳としては、病床転換による回復期機能の強化などを図るために病院が行う施設整備(地域医療構想推進施設整備事業費)に231万1000円(補助率2分の1)を計上。補助先は甲府共立病院と石和共立病院で、談話室や浴室の整備に充てられる。

 竜王リハビリテーション病院など4医療機関のリハビリ機器などの整備(地域医療構想推進設備整備事業費)には691万5000円(補助率同)を助成。県立中央病院が受け入れ体制強化のために行う、精神・身体合併症患者入院治療用病床などの整備(精神・身体合併症患者医療提供体制整備事業費)への補助として2250万円(補助率同)を予算化した。

 医療従事者確保の対策としては、歯科衛生専門学校施設整備事業費に316万4000円(補助率3分の2)を組み、歯科衛生士の教育環境の充実に資する施設の整備助成を行う。対象は県歯科医師会の実習室などの改修としている。

 さらに、武川病院など4医療機関のスプリンクラ一など設置へは補助金869万3000円(医療施設防火設備整備事業費補助金=補助率定額)、城東病院の医療療養病床から介護保険施設等への転換を図るための談話室、機能訓練室、浴室などの整備(病床転換事業費補助金)には2750万円(補助率10分の10)の助成金を予算化している。

 県外からの移住・定住促進に向けての市町村情報を一元化するポータルサイト構築には528万2000円、県議会決算特別委員会のインターネット配信費には64万円の事務所費を対応した。

 9月定例県議会は19日に開会し、10月5日までの日程で開催。25日から28日まで代表および一般質問、10月1日から常任委員会の予定を組んでいる。

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