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救急排水施設設置求める/八間堀川改修期成同盟会が土木部要望

2018/12/01 日本工業経済新聞(茨城版)

 江連八間土地改良区、下妻市、常総市で構成する八間堀川改修期成同盟会(会長=吉原光夫江連八間土地改良区理事長)は11月27日、県土木部に対し八間堀川上流部の千代川工区などについて早期完了を求める要望活動を展開した。また小貝川への排水について、既存の水海道排水機場を活用した救急内水排除施設の設置検討を求めた。

 要望には吉原理事長をはじめ、菊池博下妻市長、神達岳志常総市長、原部司下妻市議会議長、風野芳之常総市議会議長などが参加。当日は県庁を訪れ、吉原理事長が伊藤敦史土木部長に要望書を手渡した。

 要望で吉原理事長は関東・東北豪雨災害の復旧工事などに礼を述べるとともに「この事業は55年続いている。われわれとしても一日も早い完了を目指しており、特段のご配慮をいただければ」とあいさつ。

 八間堀川は下妻市加養を起点とし、常総市水海道橋本町で新八間堀川に分岐し、同市水海道淵頭町で小貝川右岸に合流する一級河川。流路延長は17・77㎞。流域面積は約55平方㎞。

 同川の改修では洪水対策として1963年度から河川改修(下妻市加養~常総市水海道橋本町、L15・38㎞)に着手。

 2001年度には下流部の工区(鬼怒川合流~新東橋、L10・73㎞)が竣工したが、15年の関東・東北豪雨で堤防決壊や法面崩壊などの被害が発生。災害復旧事業として決壊した一連工区(相平橋~上大橋付近、L1171m)を再改修し、17年に完了した。

 現在は上流部の千代川工区(新東橋~瑞穂橋、L4・65㎞)で改修を推進。本年度は豊田堰改築、下妻市鯨の市道7号橋架替工事などを進めている。

 今回の要望では、15年の関東・東北豪雨災害や17年10月の台風21号による内水被害などを踏まえ、八間堀川改修事業の早期完了を求めた。

 また小貝川へ排水する水海道排水機場について設置から約70年が経過し、ポンプ施設の老朽化が進行。同川の内水排除は新八間堀川と八間堀川排水機場が担ってこともあり、水海道排水機場は長らく休止状態だったが、これまでの水害などを踏まえて小貝川への排水体制を確保するため、救急内水排除施設へのリニューアルを要望した。

 利活用例としては現況の排水ピット、ポンプ配管、調圧水槽などの設備を生かしつつ、集水区域を考慮した小型のポンプ設備を設置し、救急内水排除施設としての運用を提案。毎秒1立方m以下の水中ポンプと簡易操作盤の設置などを検討している。


 【写真=吉原理事長が伊藤土木部長に要望書を手渡した】

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