記事

事業者
国土交通省常陸河川国道事務所

東海拡幅を事業化/千代田石岡BPは改良工など/19年度道路事業

2019/04/27 日本工業経済新聞(茨城版)

 国土交通省常陸河川国道事務所は2019年度の道路事業の概要をまとめた。事業費は97億5000万円。国道51号神宮橋架け替えでは新橋梁の下部工などを実施。国道6号では千代田石岡バイパスで橋梁設計や改良工などを、日立バイパス(Ⅱ期)で用地買収などを推進するほか、東海拡幅を新規事業化し、測量や地質調査に着手する。国道50号では下館バイパスで用地買収や改良工、桜川筑西IC関連延伸では道路設計、用地買収、改良工を進める。


 19年度の道路事業の概要は次のとおり。

 【東関東自動車道水戸線(潮来~鉾田)】

 全体区間(潮来市延方~鉾田市飯名、L30・9㎞)のうち常陸河川国道では国道51号潮来バイパスとの並行区間(潮来市小泉~延方西、L1・2㎞)の整備を担当。

 19年度は潮来地区の用地買収を進めるとともに、改良工事、橋梁上部工事(潮来佐原線)、跨道橋工事を行う。19年度事業費は5億8000万円。

 年度当初の発注計画によると「H31・32・33東関道潮来佐原線橋上部工事」(潮来佐原線橋、L293m、鋼4径間連続細幅箱桁橋、発注規模10億円~20億円未満)を第3四半期に発注する。

 【国道6号千代田石岡バイパス】

 事業化区間は、かすみがうら市市川~石岡市東大橋のL5・8㎞。4区間に分けて整備を進めている。

 19年度事業費は15億900万円。道路設計や橋梁設計、改良工事などを推進する。発注計画によると「H31年千代田石岡BP田島地区改良工事」(道路土工約5万5000立方m、地盤改良工、法面工ほか、発注規模2億円~3億円未満)を第1四半期に、「H31千代田石岡BP田島地区函渠工事」(場所打函渠工、照明設備工、構造物撤去工ほか、発注規模1億円~2億円未満)を第2四半期に、それぞれ発注する。

 19年度の区間ごとの事業内容は次のとおり。

 ◆区間①(かすみがうら市市川~石岡市中津川、L2・6㎞)=道路設計、橋梁設計、環境調査、埋蔵文化財調査、用地買収、改良工事

 ◆区間②(石岡市中津川~石岡市東田中、L1・7㎞)=道路設計、橋梁設計、環境調査、埋蔵文化財調査、改良工

 ◆区間③(石岡市東田中~小美玉市栗又四ケ、L0・7㎞)=道路設計、環境調査、用地買収、改良工、橋梁下部工

 ◆区間④(小美玉市栗又四ケ~石岡市東大橋、L0・8㎞)=道路設計、環境調査、用地買収、改良工

 【国道6号東海拡幅】

 19年度に新規事業化した。区間は那珂市向山~東海村石神外宿の3・1㎞。現道2車線を4車線に拡幅する。全体事業費は約110億円。

 19年度は測量、地質調査に着手する。19年度事業費は5000万円。

 【国道6号大和田拡幅】

 事業化区間は日立市神田町~大みか町まで(L3・3㎞)。

 そのうち神田町~大和田町(L1・1㎞)では道路設計、用地調査、用地買収、改良工を推進。大和田町~大みか町(L2・2㎞)では道路設計、用地調査、用地買収、改良工、石名坂橋の上部工を行う。19年度事業費は13億7500万円。

 発注計画によると「H31大和田拡幅石名坂橋上部工事」(L約91m、鋼橋上部、発注規模2億円~3億円未満)を第2四半期に発注。そのほか「H31大和田拡幅赤羽根橋(A1)改良工事」(既製杭工、鋼管矢板、発注規模1億円~2億円未満)も第2四半期に発注する。

 【国道6号日立バイパス(Ⅱ期)】

 Ⅱ期(日立市国分町~旭町、L3・0㎞)は現バイパスの南側に計画。19年度は事業費5億6500万円で道路設計、橋梁設計、環境調査、国分町地区などの用地買収を推進する。

 【国道6号勿来バイパス】

 勿来バイパスは北茨城市関本町関本中(主要地方道塙大津港線)~福島県いわき市勿来町四沢鍵田(現道)のL4・4㎞で計画。常陸河川国道では茨城県区間のL1・9㎞の整備を担当している。

 19年度は道路設計、環境調査、関本町地区の用地買収、改良工事を推進する。19年度事業費は2億7000万円。

 【国道50号下館バイパス】

 事業区間は筑西市下川島~横塚(L10・6㎞)。そのうち筑西市神分~横塚(L7・6㎞)は暫定2車線で開通している。

 19年度は残る下川島~神分(L3・0㎞)で道路設計、玉戸地区などの用地調査、用地買収を進めるとともに、玉戸地区などの改良工事を行う。19年度事業費は12億7500万円。

 発注計画によると「H31下館BP玉戸跨線橋切回道路舗装工事」(道路土工、舗装工、排水構造物工、発注規模2億円~3億円未満)を第2四半期に発注する。

 【国道50号桜川筑西IC関連(延伸)】

 桜川市長方~中泉(L1・2㎞)の4車線拡幅を行う。19年度は道路設計、長方地区用地買収、長方地区改良工事を推進する。事業費は2億4000万円。

 発注計画によると「H31桜川筑西IC関連(延伸)交差点改良他工事」(道路土工、舗装工、排水構造物工、発注規模1億円~2億円未満)を第1四半期に発注する。

 【国道51号潮来バイパス】

 事業区間は潮来市小泉~洲崎(L2・5㎞)。そのうち洲崎~延方西(L1・3㎞)は02年度に4車線で開通している。

 19年度は小泉~延方西(L1・2㎞)で小泉南地区などの用地買収、改良工事を推進する。19年度事業費は5000万円。

 【国道51号神宮橋架け替え】

 神宮橋を架け替えるため現橋の北側に新神宮橋を架橋する。19年度は道路設計、環境調査、新橋の下部工を行う。19年度事業費は19億1700万円。

 発注計画によると「H31・32神宮橋架替潮来側橋梁下部他工事」(橋脚工、仮橋・仮桟橋工、発注規模6億8000万円~15億円未満)、「H31・32神宮橋架替鹿嶋側橋梁下部工事」(橋脚工、発注規模3億円~6億8000万円未満)をそれぞれ第3四半期に発注する。

 【国道51号鹿嶋消防署南交差点改良】

 19年度に新規事業化。調査設計、工事に着手する。

 鹿嶋消防署南交差点周辺の大船津北交差点からスタジアム北交差点の区間が複数の交差点が近接し、上下線とも片側1車線と2車線区間が混在して追突事故が多く発生している。そのため鹿大船津から清水まで延長4・8㎞区間で車道拡幅(片側2車線化)を行う。

 発注計画によると「H31鹿嶋消防署南交差点外改良工事」(交差点改良6カ所、車線拡幅2・6㎞、発注規模2億円~3億円未満)を第2四半期に発注する。

 【国道6号小鶴西交差点周辺改良】

 19年度に新規事業化。調査設計に着手する。

 小鶴西交差点(茨城町)は県道大洗友部線が接続し、近くに茨城中央工業団地が立地していることから大型車の通行が多く、追突などの事故が発生している。そのため交差点周辺の延長約0・9㎞区間で付加車線を設置して2車線を4車線に拡幅するとともに、右折レーンを延伸する。

 【国道51号子生歩道整備】

 19年度に新規事業化。調査設計に着手する。

 国道51号子生付近の歩道は通学路に指定されているが狭隘なため、延長約1・0㎞区間で歩道を拡幅する。

 【国道51号大洗夏海バイパス歩道整備】

 19年度に新規事業化。調査設計に着手する。

 国道51号大洗町大貫町付近の歩道は通学路に指定されているが、登下校時に歩行者と自転車が混在し、事故発生が懸念されている。そのため延長約0・2㎞区間で自転車と歩行者を分離する。

 【国道6号住吉町電線共同溝】

 水戸市吉沢町~住吉町(約L2・6㎞)の上下線で進めている電線共同溝事業で調査設計、支障物件移設補償、本体工事を行う。

 【新たな道の駅の整備】

 常陸河川国道と市が整備する一体型で道の駅「グランテラス筑西」(筑西市)と「(仮)龍ケ崎」(龍ケ崎市)の整備を進めている。グランテラス筑西では工事(施工は松丸工業㈱)を進め、龍ケ崎では調査設計を推進する。

 【道路維持管理】

 国道6号、国道50号、国道51号で道路パトロール、落下物処理、舗装補修、清掃、除草、樹木剪定、除雪などを行うほか、橋梁の点検・補修を推進する。災害に備えた橋梁の耐震対策、道路啓開訓練も実施する。


【表、図=19年度事業費、東海拡幅位置図】

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら