県大田原土木事務所は、今年度事業概要をまとめた。舗装修繕を除く１０３カ所に約１０９億円（繰越含む）を投入。道路・街路事業は国道４００号三島・西赤田（那須塩原市）、主要地方道大田原氏家線親園佐久山バイパス（大田原市）など７６カ所・８８億円、河川砂防事業は鹿島川（同）、熊川（那須塩原市）など２６カ所・１９億円。主要地方道西那須野那須線黒磯那須バイパス（那須町、那須塩原市）、３・３・３号野崎こ線橋通り（那須塩原市、大田原市）で橋梁詳細設計を実施。国道２９４号小船渡（大田原市）で測量や道路詳細設計に着手する。（４面に主要個所）

　親園佐久山バイパスは箒川の３径間橋梁の橋台工や樋管工、市道函渠工、水路工、補強土壁工を９月までに一般競争で入札。野崎こ線橋通りのＪＲ線横断橋梁は３径間連続合成床版プレビーム合成桁橋を想定。橋梁と擁壁部の詳細設計を進める。年度内の事業認可を目指している。

　大田原市内の都計道３・４・１号中田原美原線城山は城山公園部の擁壁詳細設計を実施。交差点改良の４００号新富町は用地調査を進める。

　主要地方道大子黒羽線は、須賀川市場など３工区の整備を推進。那須黒羽茂木線中野内、一般県道中田原寒井線小滝東は用地買収を推進。親園南金丸線宇田川南は不動川側道橋の再検討を見込んでいる。

　４車線化の４００号三島・西赤田は重要物流道路として国庫補助化。今年度事業費は９億円。用地調査や用地買収を促進し、三島工区では横断歩道橋工事（３８・９ｍ）を実施。また、年度末までに改良や舗装工事を発注していく。

　黒磯那須バイパスは那須塩原市側の道路改良工事に着手。那珂川に架設する新橋梁は約２４５ｍ、鋼５径間連続細箱桁を想定し、詳細設計に移る。

　那須塩原市内では４００号下塩原バイパスで橋梁工事を促進。２号トンネルの照明や防災設備工事も実施する。

　主要地方道矢板那須線堰場は架け替える２径間の箒川橋梁工に着手し、左岸側橋台を９月までに発注。右岸側の水路工事も入札する。

　西那須野那須線埼玉、一般県道関谷上石上線下田野は用地補償、折戸西那須野接骨木は改良工事。西那須野薄葉線の太夫塚工区は用地調査を進め、二区町工区は改良舗装を行い事業を完了させる。

　国道４６１号一区町交差点では測量を実施。矢板那須線関谷は４００号交差点南側の歩道整備に向け用地測量や物件調査を始める。　西那須野薄葉線は二区町で改良工事、太夫塚で用地補償などに取り組む。

　那須町の一般県道豊原高久線は道路詳細設計を実施。ＪＲ横断橋梁予備設計を含む道路詳細設計は２分割で委託済み。新幹線並行区間の地質も調査し、整備内容を詰めていく。

　那須町ではこのほか、道の駅友愛の森北側の交差点を改良する矢板那須線広谷地や、国道４号東側を拡幅する一般県道稲沢高久線芦ノ又で工事を実施する。

　２９４号明神、湯本大島線大島などで改良工事を施工。主要地方道伊王野白河線簑沢、黒磯棚倉線梓で局所的な改良などに向けた平面図作成を進める。

　道路保全関係は大田原市の主要地方道大子黒羽線明神トンネル（８１９ｍ）、一般県道稲沢黒羽線高館トンネル（４４１ｍ）などの照明ＬＥＤ化工事、主要地方道大子那須線南方の落石対策設計などを実施。

　那須塩原市では西那須野那須線大和歩道橋や黒磯高久線豊浦歩道橋、一般県道黒磯田島線深山トンネルを補修。４００号では石安土橋、寒凄橋、有明橋などの橋梁補修を年内に発注する。

　鹿島川は西側に流れを移し、東側に調整池２カ所を設置する計画。河川となる市道交差部はボックスカルバートを施工する。ボックス工は延長１４ｍ、内空幅１０・２ｍ、高さ３・６ｍ。調整池は上池が面積約７０００平方ｍ、下池が約２万平方ｍ、ブロック積み護岸とする予定。

　大田原市の巻川（富池）は河道開削工事と最上流部の市道橋上部工事（橋長１４・５ｍ、プレテンＰＣ単純床版橋）を９月までに発注。

　柳田沢（須佐木）は２号沢の砂防堰堤工を９月までに発注し、来年度にかけて施工。下西の入沢（南方）は用地調査、下山田（片田）は待受け擁壁工を推進。田町２号沢（前田）は砂防堰堤１基の設置を計画。１号沢にも１基を見込み全体計画の策定を進めている。

　那須塩原市内の熊川（島方）の護岸工や市道橋上部工事（橋長２９・７ｍ、単純合成鋼鈑桁橋）を年内に発注。

　蛇尾川では堤防腹付工などを施工し、大蛇尾川は堰堤改築に向けた詳細設計を推進。交付金新規の門前向沢（塩原）は砂防堰堤１基を計画。今年度は詳細設計や用地調査を実施する。

　那須町の下門沢（簑沢）は最下流の付け替え水路工を実施。来年度以降に渓流保全工を施工する。新規の山中沢（寄居）は全体計画を策定。砂防堰堤１基の設置を計画している。余笹川（沼野井）で防災ヤードを整備する。

　道路、河川砂防以外では受託の県北家畜保健衛生所構内工事を実施する。