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来週プロポーザル公告/春近発電所の大規模改修

2019/08/03 長野建設新聞

 県南信発電事務所は、伊那市東春近にあるダム水路式発電所「春近発電所」の大規模改修工事を来週中に公告する。このほど開いた企業局の請負人等選定委員会で参加資格などを決めた。入札方式は公募型プロポーザル方式(設計・施工一括発注工事)。単独、JVいずれの形態での参加も認める。事業者の決定は2020年3月上旬の予定。

 主な参加要件は、◇04年度以降に水力発電所新設または大規模改修工事の元請実績もしくは自ら施工した実績を有すること◇監理技術者を専任配置できること―。地域要件は設けない。企業局電気事業課は「要件は参加しやすいよう配慮した。技術力や地元企業の参画に関しては、提案審査において評価する」と話した。

 春近発電所の最大出力は2万3600kW、年間発生電力量は約1億kWh。改修計画によると発電所と変電所は全て更新。高遠ダムから取水した水を貯める「上水槽」~発電所までの水圧管路(延長約510m、鋼管φ2.6~3.2m)も全部更新する。天竜川への放水路(暗渠隧道、延長約820m)は補強での対応とする。総事業費は158億4000万円。

 今後のスケジュールは、8月上旬にプロポーザルを公示し事業者募集を開始。10月上旬に現地説明会を開く。提案書の提出期限は12月下旬で、翌年1~2月にかけて技術対話や提案審査を実施した上で、3月上旬に優先交渉権者を選定。年度内に契約を結ぶ。再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)は、21年度以降価格が下がる可能性があることから、現行制度の適用に間に合うよう20年度下期にはFIT申請を行う。工事期間は25年3月10日までの約4年間を想定。25年度の運転開始を目指す。

 なお、本プロポーザルの実施要領等は従来の県ホームページの公共工事入札・契約情報「公募型プロポーザル方式による技術提案書の公募一覧」ではなく、企業局のホームページに掲載する。

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