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栃木県鹿沼市

鹿沼、下野市の産業団地、県に開発整備を要望、鹿沼24 ha、下野33 ha

2019/08/23 日本工業経済新聞(栃木版)

 鹿沼市の佐藤信市長と下野市の広瀬寿雄市長は22日、新産業団地の整備要望書を福田富一知事に提出した。鹿沼市は東北自動車道鹿沼ICに近い鹿沼工業団地隣接地の24ha(深津)、下野市は新4号国道沿いの下坪山工業団地隣接地の33・3ha(下坪山、花田、絹板)の県機関による開発を求めた。福田知事は9月末を目途に基礎調査の実施を決定し、事業主体となる企業局または土地開発公社の役割分担を明確にする。

 佐藤市長は「第7次市総合計画で、新産業団地整備の推進を明示した。さつきロードで宇都宮市と接し、優れた交通利便性を最大限に生かせる候補地を選定した。既存立地企業からの問い合わせも多く、県事業による早期造成にこぎ着けたい」と要請。

 広瀬市長は「新市誕生から14年目を迎え、地元に就業の場を作り若い人たちが生活できる基盤づくりが必要。近くでは土地区画整理事業が進み、進出企業社員の職住近接の環境が整っている。市では造成分譲の経験がなく、県の力を借りたい」と熱望した。

 福田知事は「両市とも手持ちの産業団地が完売し、以前から新規開発の相談を受けていた。新たな雇用の創出、地域経済の活性化、企業立地の受け皿づくりに協力したい。庁内の地域整備等総合調整会議に諮り、基礎調査や実施主体の選定を急ぎたい」と応じた。

 鹿沼市の計画地は、県道路公社が管理するさつきロード(宇都宮鹿沼有料道路)東側の農地、山林、宅地、雑種地(市街化調整区域)。南側には鹿沼工業団地が接し、鹿沼第2工業団地的な位置付け。鹿沼ICの南側約3㎞地点。土地は中央部分が低い谷形状。

 地区北東側は深程土地改良区が管理する植竹川用水に沿って水田が広がり、南東側は斜面林。南西側は田畑の利用のほか、宅地が点在する。幹線道路のさつきロード以外に系統だった道路は整備されておらず、周辺部の道路幅員はいずれも狭小。

 下野市の計画地は、下坪山工業団地の東側に隣接する山林や農地(市街化調整区域)。新4号国道、北関東自動車道宇都宮上三川ICや整備予定の下野スマートICの広域交通網が充実。圏央道五霞IC(茨城県)から1時間以内。

 地区東側を一般県道結城石橋線が南北方向に縦断。北側近接地を主要地方道栃木二宮線が東西方向に横断している。新産業団地へは西坪山工業団地東側の市道1-16号線を進入路とする。地区北側では仁良川地区土地区画整理事業(91・4ha)が施行中。

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