記事

事業者
栃木県

新産業団地の調査主体、鹿沼市は企業局、下野市は土地開発公社

2019/09/18 日本工業経済新聞(栃木版)

 県は17日、鹿沼市と下野市が整備要望していた新産業団地の基礎調査主体を決定した。鹿沼市の鹿沼工業団地隣接地(深津、24ha)は企業局、下野市の西坪山工業団地東地区(下坪山、花田、絹板、33・3ha)は土地開発公社がそれぞれ担当する。両機関は今年度から来年度にかけ、基礎調査を実施。来年度中に事業実施の可否を検討する。県機関による役割分担が明確となり、事業化へ向けた新たな段階へ踏み出した。

 鹿沼市の佐藤信市長と下野市の広瀬寿雄市長は8月22日、新産業団地の整備要望書を福田富一知事に提出。福田知事は「庁内の地域整備等総合調整会議に諮り、基礎調査地区や調査主体の選定を急ぎたい」と前向きな検討を約束していた。

 両市とも手持ちの産業団地が完売し、企業の引き合いに応じ切れていないのが実情。数年前から市独自に産業団地の開発可能性調査に着手。複数の候補地の中から開発適地を絞り込み、実現可能性を探っていた。併せて県に対し、県機関による開発を協議していた。

 鹿沼市の計画地は、東北自動車道鹿沼ICの南側約3㎞地点。道路公社が管理するさつきロード(宇都宮鹿沼有料道路)東側の農地、山林、宅地、雑種地(市街化調整区域)。南側には鹿沼工業団地が接し、鹿沼第2工業団地的な位置付け。鹿沼ICの南側約3㎞地点。

 土地は中央部分が低い谷形状。地区北東側は植竹川用水に沿って水田が広がり、南東側は斜面林。南西側は田畑の利用のほか、宅地が点在する。幹線道路のさつきロード以外に系統だった道路は整備されておらず、周辺部の道路幅員はいずれも狭小。

 下野市の計画地は、西坪山工業団地東側に位置する山林や農地(市街化調整区域)。西側の山林エリアは保存緑地とする方針。新4号国道、北関東自動車道宇都宮上三川ICや整備予定の下野スマートICの広域交通網が充実。圏央道五霞ICから1時間以内。

 地区東側を一般県道結城石橋線が南北方向に縦断。北側近接地を主要地方道栃木二宮線が東西方向に横断している。新産業団地へは西坪山工業団地東側の市道1-16号線を進入路とする。地区北側では仁良川地区土地区画整理事業(91・4ha)が施行中。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら