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栃木県下都賀農業振興事務所

下都賀農振、蟹川堰、来年度着手目指す、亀の子堰は改修方法を検討

2019/09/19 日本工業経済新聞(栃木版)

 県下都賀農業振興事務所は、田川の蟹川堰(下野市磯部)と、巴波川の亀の子堰(小山市大川島)の改修に向けた調査を進めている。蟹川堰は上部工設備の更新を主体とした改修を計画しており、2020年度の事業着手を目指している。亀の子堰の調査期間を22年度に設定し、改修方法を検討していく。

 蟹川堰は田川境橋の下流約200mに1966年に設置された。油圧式の鋼製自動転倒ゲートで田川右岸の162haに農業用水を供給している。幅は19・4m×高さ1・4m×2門。

 ゲートに変形や損傷が見られ、漏水や不具合による作動不良が発生しており、17年度から改修事業の計画立案に向けた調査を進めてきた。今年度の業務は宇都宮測量(宇都宮市)が担当している。

 改修は現在の下部工を生かしながら上部のゲート設備を更新する方針。現況と同じ鋼製の自動転倒堰とし、取水設備も更新する考え。事業費は概算2億円、事業期間は20~22年度を想定。20年度に実施設計を委託し、21、22年度の工事施工を見込んでいる。

 亀の子堰は角落とし4門のコンクリート固定堰で幅36・4m×高さ1・1m。最大取水量は毎秒1・2m。受益地は巴波川左岸の435ha。

 角材を用いて人力で堰上げするため河川増水時の操作が難しく、通常時でも操作に危険を伴う状況。農業従事者が高齢化する中、安全確保と施設管理の省力化が求められており、18年度から調査を開始した。

 今年度の業務は第一測工(宇都宮市)が受託。流量観測を実施しており、下期に土質調査を行う考え。事業期間は23~25年度を想定している。

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