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栃木県宇都宮市

宇都宮市補正案、災害対応に18.9億、応急修繕や設計費を措置

2019/10/26 日本工業経済新聞(栃木版)

 宇都宮市は、総額18億9441万5000円に上る台風19号災害対応補正予算案を編成する。内訳は一般会計17億4531万5000円、下水道事業特別会計1億4910万円。土木費が9億540万円で最も多く、次いで災害復旧費が2億7485万円。大部分を公共土木施設、農林業施設、スポーツ施設の復旧費に充てる。11月5日に召集する市議会臨時会に諮る。不足分は12月補正予算に追加計上する見通し。災害査定の設計完了後、復旧工事が本格化する。

 台風被害に対し、必要な予算を確保しながら迅速で適切に対応。台風シーズン中の今後の被害を回避する緊急対応に力を注ぎ、市単独復旧工事に速やかに着手。農業被害は国や県の支援制度を活用しつつ、市独自の支援策で産地力を回復。被災者住宅復旧を支援する。

 土木費は道路管理費4億5620万円、道路修繕費1億9100万円、河川維持修繕費1億4420万円、公園維持修繕費9000万円、橋梁維持修繕費1500万円、公園管理費900万円。応急修繕や復旧に向けた調査設計委託料となる。

 災害復旧費は農業施設災害復旧費1億9025万円、林業施設災害復旧費3660万円、社会教育災害復旧費3500万円、公園緑地災害復旧費1300万円。これら全ては災害復旧工事予算。

 民生費は2億4029万1000円。災害救助法に基づく住宅の応急修理費(災害救助費)は1億8000万円。1件当たりの上限は59万5000円。浸水世帯に見舞金を支給する小災害援護費は3029万1000円、災害援護資金貸付金が3000万円。

 農林水産業費は1億4498万6000円。農業生産施設の再建を支援する水田農業振興費が7906万1000円。農地復旧の調査設計委託料の圃場整備費は5992万5000円。林道修繕工事に回す林道整備費は600万円。農林業被害は全容把握を急ぐ。

 衛生費は9366万8000円。ごみ処理施設費が8313万4000円、ごみ収集費が1053万4000円。冠水被害で使用不能となった災害廃棄物が増えており、収集や処理業務費用を追加する。

 教育費は冠水した柳田緑地復旧の調査設計委託料に5000万円。消防費は3612万円。防災備蓄物資を補充する防災施設管理費が2712万円、消防施設維持修繕費が500万円、消防車等維持修繕費が400万円。

 下水道事業会計は災害復旧費8780万円、下河原水再生センター維持管理費6130万円を振り分けた。下水道施設は下河原水再生センターの汚水ポンプ、川田水再生センターの破砕機が破損被害に遭った。

 一般会計補正予算案の財源は財政調整基金12億4668万円を取り崩すのをはじめ、県支出金2億2653万円、市債発行2億1660万円、国庫支出金5550万5000円で賄う。

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