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【参議院国交委】足立敏之議員が強調「大規模な公共事業予算の確保必要」

2019/11/06 本社配信

 足立敏之参議院議員は5日の参院国土交通委員会で質問に立った。台風19号等からの復旧に向け「被災者が安心できるような大型できめ細かい補正予算が必要」と指摘したほか、防災・減災のための3か年緊急対策見直しの必要性を強調し「災害のリスクが拡大している中で防災・減災、国土強靱化の取り組みを大幅延長するなど、5か年あるいは10か年の長期的な計画に基づく大規模な公共事業予算の確保が必要ではないか」と訴え、国土交通省の見解を求めた。赤羽一嘉大臣は、被災地の気持ちに寄り添った予算編成を求めるとともに「3か年で終わらずにしっかりとした国土強靱化ができるように予算を確保してほしいという地方自治体の首長の思いを受けて、予算獲得に取り組んでいきたい」との決意を示した。

 河川堤防の決壊により壊滅的な被害を生じさせないための対策に関しては、水管理・国土保全局の五道仁実局長が「洪水時の水位を下げ、安全かつ確実に洪水を流すことが重要。堤防の整備や強化に加えて河道の掘削、ダムや遊水地などのさまざまな手段を各河川の特性や流域の状況に応じて組み合わせながら、治水対策を一層強力に推進する」と答弁。また過去に整備した治水施設が効果を発揮し、浸水被害軽減につながったことから「被害の防止・軽減に向け、事前防災対策を着実に進めていくことが重要」とした。

 さらに、足立議員は災害復旧に当たり「被災箇所を元通りに原形復旧するだけでは不十分で、安全度を上げるために計画対象流量を増加させるなど、いわゆる改良復旧を行う必要がある」と説明。五道局長は「復旧計画の立案に当たり、原形復旧ではなく抜本的な対策が必要になる場合には、改修や管理の状況等も十分に踏まえつつ、改良復旧事業が適切かつ積極的に活用されるよう自治体の支援を行う」と述べた。

 他にも災害対応の担い手である建設業や建設関連業の環境整備が必要とする足立議員の質問に対し、青木一彦副大臣は、若者をはじめとした担い手の中長期的な確保・育成につながる取り組みをさらに加速していく姿勢を見せた。


【写真=3か年緊急対策の見直しが必要と訴える足立議員】

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