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栃木県宇都宮市

宇都宮市、来年2月に募集要項公表、今月に対話型市場調査

2019/11/06 日本工業経済新聞(栃木版)

 宇都宮市は、一条中学校跡地(一条1-4-7)の土地利用方針を改定。10年以上30年未満の事業用借地権による貸し付けを基本とし、民間事業者を公募型プロポーザル方式で募集。施設整備と管理運営を一体的に実施する考えを示した。体育館・プール跡地は「いちご一会とちぎ国体」の物品倉庫として2023年秋頃まで公共利用。24年度以降に市の負担で解体し民間利用に移行する。民間契約終了までに公共利用を再度検討する。

 事業者の募集要項は20年2月頃に公表後、提案募集を開始。受付期間は約5カ月で8月以降に優先交渉権者決定、基本協定と契約の締結を予定している。市では今月中にも対話型市場調査を行うとともに、地域住民や商工団体への説明会を開き理解を求める。

 民間利用では、国体の物品倉庫としての公共利用後、体育館・プール跡地も含めた敷地全体で一体的な利活用を図る。土地利用のコンセプトは多世代が集い、つながる、街のオアシス。市民が日常的に集い、交流し、快適に日々を過ごすことができる質の高い空間の創出を図り、街なかへの来訪者増加など中心市街地活性化に寄与する。

 導入機能のイメージは①将来の人口構造を見据えた施設・機能の誘導(交流、滞留、つながり)②周辺地域における生活の質の向上(利便、飲食、憩い)③中心市街地との関係を考慮した機能の誘導(活動、回遊、情報)-の3つの視点を基本に誘導する。

 一条中学校跡地は西側が東京街道に面し南北を道路、東側は東武鉄道軌道敷に囲まれる。敷地面積は約1万8918・4平方m。用途地域は近隣商業地域、準防火地域。容積率200%、建ぺい率80%。

 17年4月に策定した土地利用方針では国体事務スペースとしての庁舎機能や青少年活動センターなど交流活動機能の集約での公共利用を軸に民間との利活用を図るとしていた。

 その後の公共利用に係る検討で、国体事務スペースに二荒山会館を選定。既存の活動・交流支援機能施設の耐用年数が充分であることを受け民間利用を軸に土地利用する方針に変更した。

 周辺に不足する機能の誘導や地域利便性・快適性の向上を図り幅広い世代が利用しやすく居心地の良い空間を創出。世代間の交流や地域社会のつながりを強化するなど多世代が居住する持続可能な活力ある地域の形成を促進するとともに街なかの魅力向上の一翼を担う機能の導入を目指す。

 中心市街地に不足しているとされる機能の市民ニーズ調査では上位に生鮮食品店舗、公園・憩いのスペース、惣菜店、地域交流スペース、ドラッグストアなどが上がっている。

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