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国土交通省北陸地方整備局(建設)

除雪に広がるICT/長岡で北陸雪氷シンポジウム

2019/11/20 新潟建設新聞

 北陸の雪対策の情報交換を図る「北陸雪氷シンポジウム2019」が12日、長岡市のホテルニューオータニ長岡で開かれた。行政や気象、先端技術、除雪など、多角的な視点から道路の雪対策を考えるプログラムに多くの参加者が耳を傾けた。

 雪氷技術研究発表では、5人の発表者が2会場に分かれて論文を披露。このうち北陸地方整備局北陸技術事務所の小浦方一彦氏は「ICT活用による除雪機械の情報化施工技術開発」をテーマに、一次除雪機械のガイダンス装置の開発の経緯と実証に係る報告を発表。「18年にタブレット端末を利用した装置を開発した。情報提供により除雪の安全性が向上した」と成果に言及した。

 現在は除雪機械のマシンコントロール化の検討にも着手。「昨年度からサイドシャッターでの自動化に力を入れており、準天頂衛星みちびきの正確な位置情報を利用した自動制御の実験を進めている」と述べた。

 県の取り組みを紹介したのは県土木部の吉田あみ氏。雪崩防災の対策として17年と18年に官民連携で実施した訓練の経験を発表し「今年2月に葎沢で発生した雪崩では、初動対応で訓練の成果を発揮できた」と動画を交えて解説。「雪崩パトロールにおけるICT活用では、UAVによる斜面の雪の確認を行っている」と加え、先端技術の積極的な活用をアピールした。


【写真=最新装備、技術の知見を広げた】

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