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国土交通省関東地方整備局(建設),国土交通省常陸河川国道事務所,国土交通省高崎河川国道事務所,国土交通省荒川上流河川事務所

荒川上流などに台風19号被害対策推進室

2019/11/25 埼玉建設新聞

 台風19号の被害に対し緊急的な対策の推進に向けて体制を強化するため、関東地方整備局は管内3事務所内に対策出張所および対策推進室を22日付で設置した。常陸河川国道事務所内に久慈川緊急治水対策出張所と那珂川緊急治水対策推進室、高崎河川国道事務所事務所内へ嬬恋緊急道路防災対策出張所(出張所は八ッ場工事事務所内に設置)をそれぞれ設置。埼玉県内では荒川水系都幾川、越辺川で川越市、東松山市の3カ所で国管理堤防が決壊し、甚大な被害が生じたため、荒川上流河川事務所内に荒川緊急治水対策推進室を設置し同日、開所式(看板設置)が行われた。

 関東地方整備局の中込淳企画部長は「応急復旧が完了し、次のステージに入るタイミングとなった。年度途中ながら体制を組ませてもらった。地元と一体となって、国管理河川の堤防決壊を乗り越え、安心・安全を推進してほしい」、埼玉県の中村一之県土整備部長が「今回の台風19号は県内でも大きな被害をもたらした。応急復旧が終わり、これから本復旧となるタイミングでの体制づくりは大変心強い」、藤本雄介荒川上流河川事務所長は「いち早く復旧を進めていきたい。地域に寄り添いながら、またしっかりと連携しながら安全を確保していきたい」とそれぞれ述べた。

 久慈川水系久慈川では茨城県常陸大宮市で3カ所の国管理堤防が決壊し、常陸大宮市と茨城県常陸太田市では2カ所の県管理堤防が決壊した。久慈川緊急治水対策出張所で本格的な災害復旧などを迅速かつ効率的に進め、被災地の復旧・復興を加速化させる。

 那珂川水系那珂川は茨城県那珂市、常陸大宮市で3カ所の国管理堤防が決壊した。那珂川緊急治水対策推進室で本格的な災害復旧などを迅速かつ効率的に進め、被災地の復旧・復興を加速化させる体制を整える。

 国道144号の吾妻川を渡河する鳴岩橋付近において、出水により吾妻川の流路変動が生じ、橋台の流出による落橋と大規模な道路崩落が発生。嬬恋緊急道路防災対策出張所で、迂回(うかい)路の設置や鳴岩橋の復旧など緊急的な対策を迅速に進めることで、被災地の復旧・復興を加速化させる。



【写真=荒川上流河川事務所内に荒川緊急治水対策推進室が設置された】

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